Twelve-year-old mother -12歳の母-

□少女の記憶
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場面が移り変わっていく。





いびつに切られた、エメラルドの髪。

そして、彼女の周りに散らばるエメラルドの髪たち。



「切ってやったぜ、その変な色の髪の毛」

「これで、しばらくはあの色見なくてよくなったよね」



───私だって、見たくない。















ひどく怯えた、そして怒った様子の周りの子供たち。

その中心には、エメラルドの髪の少女。



「近づくな、化け物!」

「あんたのせいで、○○が怪我したんだからね!」

「あんたといると、悪いことしか起こらない」



───信じて、みんなのために言ったことなの。





「うちの子まで巻き込んで…」

「うちの子も怪我させられたのよ?」

「あいつは疫病神だ」



───私は、ただ…。















天から走る稲妻。

その先にいる少年と、少年を突き飛ばす黒髪の少女。



「危ないっ!周助っ!」





───そして、世界が暗転した。















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