悲しみの回顧

□訪問者は突然に
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『お待たせ』



リビングへ行くと幸村達が待っていた。



『座って。席の数は足りると思うから』



みんなを食卓へ促し、紅茶を入れてみんなの前へ置いた。



『紅茶で大丈夫?』

幸村「うん、ありがとう。…本題に入ってもいいかな?」

『えぇ』

幸村「この三日、どうしてたの?」



あまり言うつもりはなかったけど、みんなに嘘はつけないと思った。



仁王「俺達があの日、部活に誘ったからか?」

『違うわ』

丸井「なら、なんでっ」

『日本の生活にまだ慣れてなかったって言うのかな。少し体調崩したのよ。…あ、私じゃなくて弟ね』

幸村「…は?」



声には出さなくても、みんなが呆気にとられたような顔をしている。



切原「でも、なんで先輩が休むんスか?」

『拓を一人にしとくのはやっぱり心配なの。だから、体調が回復するまで一緒にいようと思って…』

幸村「…それだけ?」

『え?うん。そうだけど…どうして?』

幸村「いや、なんでもないよ」

柳「そういえば、さっき一緒にいた双子は…」

『夢実と夢芽のこと?』

柳「あぁ。妹か?」

『えぇ』

真田「結構年が離れているのだな」

桑原「ていうか、兄弟多いんだな。三人もいるのか」

『三人?』

柳生「違うのですか?弟さんが一人と妹さんが二人では…?」

『もっと多いわ』



思わずクスリと笑ってしまった。

10人兄弟って言ったらどんな顔するんだろう…とか考えたのは秘密だ。



『あ、もうこんな時間』



時計を見れば、もう7時になろうとしていた。



幸村「じゃあ、俺達は失礼するよ」

『うん。明日は行くわ』

幸村「待ってるよ」















to be continued...
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