悲しみの回顧
□拓と日常
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翌日も拓の熱はあまり下がらなかったため、学校は休ませることにした。
もちろん、拓が休むなら私も休む。
『みんな、行ってらっしゃい』
「行ってきまーす!」
上の子達を送り出し、次は夢実と夢芽を送って行く。
…と、その前に、拓の様子を見て来よう。
『拓…?』
拓「…(ZZZ)」
『ちょっと行ってくるね』
なんて言っても、聞こえてはいないだろうけど。
二人を送って帰ってくると、その間に拓は起きていた。
『調子はどう?昨日よりはいい?』
拓「…うん」
『よかった。熱測ってみて?』
拓「うん。…はい」
渡された体温計の表示は7度9分だった。
一応下がってるけど…朝だしね…。
『ご飯は食べられそう?』
拓「うん、食べる」
『よし。じゃあ、下に行こう。おいで』
拓を抱き上げてリビングへ行き、一緒に朝食を食べた。
拓が熱を出してから三日目の夕方。
晟の部屋で晟と冷に宿題を教えていた。
冷「姉貴、そろそろ行かなくていいのか?」
『え?あ、もうお迎えの時間ね』
晟「ほんとだ」
『じゃあ、私ちょっと行ってくるから』
二人に声をかけて家を出ると、自転車に乗って保育園へ。
帰りはその自転車に夢実と夢芽も乗せ、そうして二人を連れて帰ると、玄関にインターホンを押そうとしている人達を見つけた。
『…みんな揃ってどうしたの?家に何か用?』
「朱音!?」
そこにいたのは、立海テニス部のレギュラー達だった。
to be continued...
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