悲しみの回顧
□拓と日常
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『起きれる?』
拓「…、うん…」
起き上がった拓にトレイを差し出す。
『食べられるだけでいいからね?』
拓「…うん」
半分ほど食べて、拓はその手を止めた。
拓「もういい」
『そう。じゃあ、これに着替えて』
少なくなったリゾットの乗ったトレイを降ろし、パジャマを渡す。
タオルで軽く体を拭いて着替えさせ、体温計を渡した。
───pipipi…
『貸して』
拓「…はい」
『8度6分か…結構あるね。とりあえず、今日はもう寝なさい』
拓「うん」
ベッドに横になった拓に布団を被せ、額に冷却シートを貼った。
『何かあったら呼んでね?おやすみ』
拓「…うん…おやすみなさい」
『二人ともお待たせ』
夢実・夢芽「あーちゃん!」
『行こっか』
夢実・夢芽「は〜い」
夢実と夢芽をお風呂に入れて寝かしつけ、胡蝶達にも寝るように言う。
みんなが自分達の部屋に行ったことを確認し、ついでに拓の部屋を覗いておいた。
『さて、と…』
まずは、すっかり冷めてしまった夕飯を温め直してから食べた。
次に洗濯機を回し、その間に洗濯物を取り込んで畳み、食器を洗う。
色々としているうちに洗濯が終わったみたいで、それをサンルームに干しに行く。
『…よし。こんなもんかな…』
その後も色々としていて、結局寝たのは日付が変わる頃だった。