Twelve-year-old mother -12歳の母-

□知らされたコト
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side heroine.



どうしてだろう?

私は、この温もりを、この腕の安心感を、ずっと前から知っているような気がする…。

不二先輩に抱きしめられながら、私はそんなことを考えていた。















───キーン















『きゃあぁっ!』

不二「朱音っ!?」



頭の中に金属音のような音が響いた途端、頭に激痛が走った。

思わず両手で頭を抑えて、その場にうずくまった。

不二先輩が私の肩を掴んで何か叫んでいるのも、周りのざわめきも耳に入らなかった。















「…大丈夫、朱音には僕がついてるから」

「朱音は、一人なんかじゃないよ」
















頭の中で、激痛とともに映像が流れる。

こんな記憶は知らない。

貴方は誰なの?

貴方は…、



不二「朱音っ!」



薄れゆく意識の中で、誰かに呼ばれた気がした。















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