Twelve-year-old mother -12歳の母-

□4点の攻防
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side shusuke.



入学式の翌日、僕達は遠征を終え、テニスコートへ向かっていた。

…朱音、ちゃんと学校来てるかな…?

そんなことを考えていたとき、英二が声を上げた。



菊丸「そういえば、桃が凄い奴がいたって言ってたよね!」

不二「…凄い奴?」

菊丸「うんうん!なんか、サーブを取れなかったらしいよ?」

乾「だが彼は、テニス部に入る気はないのだろう?」

河村「もったいないよ」

大石「誘ってみる価値はあるかもね」

不二「………」



…もしかして、君なのかい?















side other.



その日の放課後。

朱音は、どこへも寄らずまっすぐに校門を目指して歩いていた。

校門前に停められたリムジンの前で高月が待っているのを見つけると、朱音は少し早足でそこへ向かった。



『…待った?』

高月「いいえ。時間通りにございます」



朱音が乗り込もうとした、その時、



「君、ちょっといいかな?」



背後から声をかけられた。

振り向くと、そこにいたのはテニス部のジャージを着た少年。



「昨日の試合のこと聞いたよ!来週からRを決めるためのランキング戦があるんだけど、よかったら出てもらえないかな!?」

『…どちら様?』

「あぁ、ごめん。俺は副部長の大石」

『…高月、出して』

高月「はい」

大石「待ってるから」



最後の大石の言葉を聞き流し、朱音は帰路に着いた。













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