Twelve-year-old mother -12歳の母-

□4点の攻防
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あの後、なんだかんだと話しているうちに、試合をさせられる(←あくまでも不本意だと言い切る)ことになってしまった。

向こうのコートには、茶色い髪に笑顔が印象的な少年が立っていた。



「僕は不二。よろしく」

『…ラケット貸してもらっても?』

不二「あぁ、いいよ。はい」



不二先輩はそう言って、自身のラケットの片方を渡した。



不二「フィッチ?」



不二先輩がラケットを構えながら言う。

私はトスの結果を"見た"。



『…スムース』

不二「…じゃあ、サーブは君からだね」



ラケットは私が"見た"通りに倒れた。

これが私の能力の一つ、予知能力。

テニスで言うなら、トスの結果や、相手がどこにどんなボールの打ってくるかがわかる。

多少反則というか、ズルをしているとも言えなくはないが…。



『…不二先輩』

不二「何だい…?」

『1ゲームマッチでも構いません?』















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