Twelve-year-old mother -12歳の母-

□初日の出来事
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side heroine.



「おはようございます、お嬢様。既にご朝食の用意が整っています」

『おはよう、高月』



その日、いつものように高月に起こされて見た自分の部屋は、いつもと違っていた。

そういえば、昨日から日本に来たんだったな、と思い直して挨拶を返した。



「着替えがお済になりましたらお呼びください」



高月は一礼して扉の向こうに消えた。

私はベッドから降りると、高月が用意してくれたのであろう制服を着る。

白いシャツに黒のネクタイを締め、淡い黄色のブレザーに同色のスラックスをはいた。

ショートの金髪のウィッグをかぶって鏡を見ると、そこには"いつもの"自分がいた。





青春学園中等部。

その校門の前に一台のリムジン(もちろん私の車だけど)が止まると、登校してきた生徒たちがザワザワとしだした。



『高月。ここの制服、いつ届くって?』

「はい。一週間以内には」

『そう…』



この学校は、セーラー服か…。

なんて思っていると、高月が運転席から降り、後部座席のドアを開けた。

それにならって外へ出ると、周りがさらにざわめきだす。



「外国人!?」

「うゎっ、カッコイイ!」



周囲をちらりと見てから、高月が差し出したカバンを受け取る。



「行ってらっしゃいませ」



あえて"お嬢様"の部分を言わない高月にクスリと笑い、こちらに向かって礼をしている彼を背にして歩き出した。















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