悲しみの回顧
□赤点防止勉強会
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side heroine.
翌日、私は約束通りに学校へ登校した。
『おはよう、幸村』
幸村「朱音…おはよう。昨日はいきなり押しかけてごめんね」
『別に、気にしてないわ。あ、幸村、私が休んでる間に授業どれくらい進んだ?』
幸村「そう言うと思ってね…はいこれ。朱音が休んでる間のノート」
そう言って幸村が差し出したのは、明らかに私用に作ってくれたであろうノート。
わざわざノートから数ページ分切り取られて、端の方を止めてある。
『…これ、わざわざ作ってくれたの?』
幸村「あぁ。赤点取られるわけにいかないからね」
『え…?』
幸村「あれ?知らなかった?再来週からテストだよ?」
『…初耳』
幸村「そう…、まぁいいや。テストの前の週は部活できないから、覚えておいてね。後、今日はミーティングだけだから」
『うん、わかった』
そう普通に幸村に返事をしたところで、あれ?と思いとどまる。
『って、私まだテニス部に入るなんて言ってないわよ?』
幸村「特に入りたいところはないんだろう?朱音に予定がある時は休んでいいから、ね?」
『………』
幸村「………」
『…、仕方ないから入ってあげるわ』
幸村「ありがとう。そう言ってくれると思って、入部届けは出しといたよ」
『…それって、最初から拒否権なかったってこと?』
幸村「まさか。偶然だよ」
『そうは思えないんだけど…』
こんな感じで、私ははれてテニス部マネージャーになりました。