悲しみの回顧

□拓と日常
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side heroine.



『ただいま、みんな。遅くなってごめんね。すぐご飯にするから』



あれから保育園へ夢実と夢芽を迎えに行ってから家に帰った。



諒「お姉ちゃん」

『何?』



料理をしながら諒に返事を返す。



諒「拓が体調悪いみたい…」

『え?ほんと?』

諒「うん」

『今はどうしてる?』

潤「自分の部屋で寝てるよ」

『教えてくれてありがと。後で行ってみるね』





夕飯も作り終わり、みんなに食べているように言ってから、私は拓の部屋へ向かった。



『拓?』

拓「…お姉ちゃん…」

『諒達から聞いたわ。どんな感じ?』



聞きながら額に手を当てると、思ったより熱かった。



『…熱あるね。後は?』

拓「…大丈夫」

『多分環境が変わったせいね。…ご飯食べれそう?』

拓「…いらない」

『う〜ん…じゃあ、軽いもの作ってくるから少しでも食べて。ちょっと待っててね』

拓「…うん」















夢実「あーちゃん!」

『なぁに?』

夢芽「ごはん、たべないの?」

『後でね。二人は食べた?』

夢実・夢芽「うん!」



言いながら抱きついてきた夢実と夢芽を受け止めた。



胡蝶「お姉ちゃん」

『ん?どうしたの?』

飛鳥「これ、来週の水曜日だって!」



胡蝶と飛鳥が見せたのは、授業参観のお知らせ。

この二人が持って来たってことは…、



『七人分ね?』

飛鳥「うん!来てくれる?」

『もちろん行くよ。さぁ、食べ終わった人からお風呂入っちゃってね』



みんなにお風呂へ入るように言って、拓のためにリゾットを作った。



夢芽「あーちゃん、おふろ…」

『ちょっと待っててね。拓にご飯持って行くから』

夢実「たっくん、びょうきなの?」

『うん…でも大丈夫。すぐに良くなるから。ね?』

夢実「うん!」



トレイにリゾットと水、それに体温計と冷却シート、タオルを持って二階へ上がった。















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