ハイスペック兄弟の日常

□茶渡泰虎
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「な、なると君お兄さんのお手伝い・・・?よ、よかったら一緒に行ってもいいかな・・・?」
「べつにだいじょうぶだってばよ、雛多」
「あ、ありがとう。な、なに買うの?」
「えと、ピーマンとジャガイモと、鶏肉と人参だってば。今日はカレーだってばね。一兄のカレー美味しいんだ!他の料理も美味しいけど。」
買い物にでたら雛多にはなしかけられた。
雛多は友達と遊んだ帰りらしい。
いつも顔赤くて、どもってるし内気だけど、可愛い子だ。
別に好きな訳じゃないんだってば!
・・・あれ?あの大きい後ろ姿は・・・。
「チャド兄!!久しぶりだってば!」
「ナルト君、」
「一兄の相棒だってばね。」
「む・・・」
「あ、あの、その怪我・・・。」
「バイクでひかれて・・・。」
チャド兄は頭を指差した。
俺一兄じゃないから分からないってばよ・・・。
綱吉か綱義なら分かるんだけど・・・。
ってか、バイクでひかれてよく生きてるな、チャド兄。
なんで黒崎医院に行かないんだってば。
おじちゃん変なやつだけど腕は確かなのに。
でもおじちゃんが時々同情の目で一兄を見るから一兄は苦手だって言ってたな。
そういや・・・。
・・・あ、だってばつけるの忘れてたってばよ。
「ナルト君、チャドさん行っちゃったけど、いいの?」
「うーん・・・、心配だけど、大丈夫だってば!一兄の親友だからな!」
「そっか・・・。」
心に浮かんだサイアクは見ないふりをした。
きっと気のせいだから。
だけどこの時の選択を後悔してしまうことになる。
その不安から目を逸らしてしまったことがたくさんの責任やたくさんの期待を背負っている一兄の負担を増やしてしまっていることに気がつけなかった。
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