ハイスペック兄弟の日常

□新しい日常sideB
2ページ/3ページ

弟達を送り出し、家の片付けと大穴が空いた壁をなおす。
昔から共働きで家事は長男である俺が全てやって来たから、もう慣れたものだ。
ある程度(と言ったら呆れられた)なおしたら、家の中を片付ける。
壊れたものの処理と、修理整頓交換だ。
ツナの机にリコーダー、ナルトの机に数学の教科書が置いてあった。
時間割を見ると、どちらも午後の授業で必要なものだった。
届けてやる為に二つを持ち、俺は家を出た。



***



「え!一護の家に大型トラック突っ込んだの!?じゃああいつ死ん・・・」
「でねぇよ。次なんだ?」
「現国。」
ならちょっと遅れても大丈夫か。
中等部まで行く時間はあるな。
「ちょっと弟に荷物届けにいってくる。」
「相変わらずのブラコンだね〜」
うるせぇよ。
***
「あ、どうしよう・・・。」
「ツナ?どうした?」
「リコーダー忘れた。」
「ツナ!リコーダー忘れてっぞ。」
「一兄!ありがと!音楽の先生怖いから助かった!」
小さな声でこそこそと何かを言われる。
「じゃあ俺ナルトのところにも行かなきゃいけねぇから。」
一護は教室をあとにした。
「波風君!今の人誰!?高等部の人だよね?」
「俺の兄だよ・・・」
「マジで!?お前も綱義もナルト先輩も可愛い系なのに!?」
「カッコいい・・・。」
「待てよ。高等部の波風先輩と言えば高等部最強の不良で雲雀さんを負かした事もあるって噂の人じゃね?」
「へー・・・そうなんだ。」
***
「ナルト〜、ほら忘れてたぞ。数学の教科書。・・・ヤベッ。もうこんな時間かよ!?じゃあ俺教室戻るからな!!」
教科書が無くて焦っていたとき、一兄が持ってきてくれた。
ここに来る前にツナたちのクラスまで行ったらしい。
だから仕方ない。
分かってるんだけど、あっというまに行ってしまって少し寂しかった。
「ナルト!今のカッコいい人誰よ!」
「俺の兄貴だってば!」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ