戦場

▼書込み 

07/12(Sat) 16:29
お京



(つい先程まで戦場だったこの地には最早生者はおらず亡者のみ。数多の死者が無造作に地面に伏し、鮮血を流し倒れているのを番傘をさして虚ろな視線で眺めて。この戦場にいると聞いた我が君を捜す為、時折視線を遠くに向けて捜しており。ポツポツと雨が降りしきる中漸く夫を見付けるも、無論此処に居るのだからもう息はない。雨水で滲み出る真っ赤な血。膝を折り泥が付くのも気にせず座り込んでは、脇に番傘を置き。既に亡者となった我が君の頭をそっと愛おしそうに撫でては膝にのせ、青白い頬を指先でなぞり。「…お休みなさい」と柔らかく微笑み開いたままの瞼を手で閉じさせて。雨粒と共に頬に涙を滴らせつつ、傷口から滲む血を指で掬い取ればそのまま自分の口腔へ。相当歪んだはしたない行為に自嘲気味な笑みを浮かべながら、)
これで…貴方の血が私にも流れますね…ずっとずっと、一緒に居られるわ…

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