ハイキュー短編

□let's study math!
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つんつん

今日も目の前に座る月島の背中をつつく。

「...何?僕今問題解いてたんだけど」

不機嫌オーラを吹き出しながら振り返った月島は そう言った。

今は数学の授業中。

今日はたまたま中間試験が近いということもあ り、範囲が終わっている私達のクラスでは、授業 形式ではなく、問題集を解きながら、分からない ところを先生に質問するという内容だった。

そんなわけだけれども、私は数学が大の苦手教科 である。 問題集なんて基礎問題は解けても、応用問題に なった途端に解けなくなってしまう。

そんなときは、前の席に座っている月島に聞くの が一番だ。

月島は、180cmをこえる長身で、前の席に座られ ると黒板が見えなくて大変だが、頭が良いので、 どの教科でも分からないところを聞くことができ る。

月島も嫌々ながらも分かりやすく教えてくれるか らね。ツンデレめ。

『ここの解き方分からないんだー。月島、教えて よ』

シャーペンので問題番号に丸をつけると、月島は 私の問題集を見て目を細めた。

「...何で基礎は解けるのにこの問題が解けないの か僕には理解できないよ」

『ここまでは解けたんだけど、こっから分からな くなっちゃって』

計算途中のノートを月島の方に向けると、月島 は、私が書いた式を見つめた。

「ここ、計算間違えてる」

指を指されたところを見てみると、確かに間違え ていた。

『あ、じゃあここが2xyになるのか!』

「そういうこと。 あといちいち展開して計算するよりも、(x+y)を文 字に置き換えるほうが簡単に解けるよ」

『あ、なるほど! 答えは(x+y+4)(x+y-2)だよね?』

「そうなるね」

月島の指示通り計算式をたててみると、驚くほど 簡単に問題を解くことができた。

『おぉ...!!さすが月島!』

「これくらい普通に解けるでしょ。」

『なかなか言うねー月島! じゃあこれは?』

次に丸で囲んだのは根号がついた問題。

「...それはまず分母の有利化から。 真樹みたいに無理矢理解こうとしても解ける問題 じゃないよ。 ていうか分母に根号がついた問題を無理矢理解く とか馬鹿なの? ...あ、馬鹿か」

『いちいち嫌味をつけなくてもいいからね!? どーせ私は馬鹿ですよーっ!!』

とりあえず月島の言う通りに解いてみる。

『と...解けた...!』 問題が解けた私をみて月島は満足げに笑うと、 「真樹は問題形式に慣れてないだけで、解こうと 思えば解けるんだからもっと問題こなせば?」 と言ってきた。

『いいのー!わかんないとこは月島に教えてもら うから!』

ニカッと笑ってそう言うと、月島は少しの間目を 見開いていたが、すぐに前を向いてしまった。

『?』

最初はよく分からなかったが、耳がさっきよりも 赤いことに気がついて、私は頬を緩ませた。

end

――――――――――

赤様、相互リンクありがとうこざいました!

月島に数学教えてもらうなんて、幸せですよね!
しかも私、数学がとても苦手で・・・。

あ、訊いてないですよね、すみません。


本当にありがとうこざいました!!

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