ハイキュー短編

□存在理由
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ベッドの上でペラペラと雑誌をめくる月島に声をかける。




「月島ー」


「何?」


「呼んでみただけ」


「何それ」




月島は呆れたように溜め息をついたら、また雑誌に意識を戻す。

その反応がつまらなくて、私は雑誌を奪い取った。




「ちょっと、読んでる途中なんだけど。返して」


「返してほしかったら私に構え!」


「はぁ?名無しさん馬鹿?あ、ゴメンゴメン。もとから馬鹿だったね」


「なっ!私は馬鹿じゃない!」


「あーはいはい。名無しさんは馬鹿じゃない馬鹿じゃない」


「くぅっ・・・!・・・まぁいい。それより!この雑誌!どうすんの?」


「別にいいよ。返してくれなくて」


「へ?」




そう言って、月島はベッドからおりると、また違う雑誌を取り出して読み始めた。

その姿を呆然と見ていた私は、ハッと我に変えると、月島に向かって言った。




「ちょいまち、それは卑怯だって!」


「・・・」


「無視かコノヤロー」




それからは、何を言ってもスルーされた。
しまいには、ヘッドフォンまでつけられて、とうとう月島が私の言葉に耳を貸すことはなかった。
















「何してんの?」




私が帰りの支度をしたときに、やっと月島は話しかけたきた。
だけど今は、それに喜ぶような気分ではない。




「帰るの」


「は?何で」


「何で・・・て、月島がずっと雑誌ばっか読んでて私の相手してくれないからじゃん!こんなん・・・私がいてもいなくても一緒でしょ!」




私は泣きそうになるのを必死で抑えて、ドアの方へ向かった。が、それはできなかった。

月島に腕を掴まれたのだ。

その時にはもう涙が流れてしまっていて、それを隠そうと俯いたら、月島の大きな手で顔を上にあげられた。




「誰が、帰っていいって言った?」


「でも・・・、月島は、私がいなくても、いいん、でしょ?」


「はぁ・・・。やっぱ名無しさん馬鹿だね。」


「馬鹿じゃ、ない」


「馬鹿だよ」




月島の唇が、私の唇に優しく触れた。




「だって、名無しさんが僕のそばにいるだけで、落ち着くし。それでも自分は必要ないとか思ってんの?」






そう言って、もう一度キスをした。





end

初です!
月島の口調わかんね(´・ω・`)
大好きなのに・・・

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