ハイキュー月島長編
□01。
1ページ/1ページ
蛍の家に行くのは何年ぶりだろうか。
酷く懐かしく感じる。
少し緊張しながらも、インターホンを鳴らせば、相変わらず綺麗な蛍ママが出迎えてくれた。
「名前ちゃん久しぶりね〜!随分と大きくなって・・・。凄い美人になったわ〜」
「そんなことないですよ」
「あら!敬語で話せるようになったのね!でもいいのよ。昔みたいに普通に話してくれて」
「・・・いや、でも・・・なんか・・・」
「しょうがないわね〜。許してあげるわ。でも、ちょっと寂しいから慣れたら普通にね」
ふふふ、と笑う蛍ママは可愛らしくて、40代とは思えなかった。
・・・それにしても・・・。
蛍ママの後ろの方で、眉を寄せてこっちを見てくる蛍。
多分あいつは、「意味分かんない何であいつと1年も一緒に暮らさないといけないの邪魔消えろ迷惑なんだよ」的なことを考えているに違いない。
別に私だって好きでここに来たわけじゃねーっつの。
無理矢理母親が決めたんだよ。
今ごろあの人たちはハンバーガーでも呑気に食ってるんでしょうよ。
一人、頭の中でぐちぐち考えていると、いつの間にか蛍が消えていた。
まぁ、私には蛍のことなんてどうでもいいのだが。
蛍ママと色んな話をしたあとに、私が使う部屋へと案内してくれた。
そこは二階で、蛍の部屋の隣だった。
・・・何故隣・・・、解せぬ・・・。
「最低限の必要なものは、きっと揃ってるはずよ。自由に使ってね」
「はい。本当にありがとうございます」
「いいのよいいのよ。私にとったら名前ちゃんも娘みたいなもんなんだから。それじゃあ、何かあったら呼んでね。」
ニッコリと笑って蛍ママは下に降りていった。
私は深呼吸を一回して、改めて部屋を眺めた。
ベッドに机と椅子、本棚や鏡まで置いてある。
大量の服が入ったバッグを床に置き、私はベッドに腰かけると、そのまま静かに寝転んだ。
「・・・ふかふかや・・・」
ポツリと呟く。
その時、ふとドアに視線を向ければ蛍がたっていた。
私はゆっくり体を起こす。
「何?」
「・・・別に・・・」
素っ気なくそう返して蛍は去っていった。
ドアが閉まる音がしたから恐らく自分の部屋に戻ったのだろう。
つか、別にってなんだ。別にって。
「はぁ・・・不安だ・・・」
本当に1年もこの家で・・・というより、蛍とやっていけるのか。
私はもう一度溜め息をついた。
end
月島のお母さんは想像です(`・ω・´)
美人で優しくておちゃめな人だったらいいなー。という願望←
.