ハイキュー月島長編
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正直いって、蛍とは特別仲が良いと言うわけではない。
いや・・・訂正しよう。
昔は仲が良かった。
近所ということで、よく互いの家に遊びに行ったり、お泊まりしたり。
まぁ所謂、幼馴染みというやつだ。
しかし、仲が良かったのも、あくまで昔のお話。
大きくなるにつれ、遊ぶことも、喋ることも少なくなっていった。
学校の廊下ですれちがったとしても、気付かないふり。
朝、偶然家を出るのが一緒になってしまったときは、二人とも「ん、」とだけ挨拶をして、どちらかがゆっくり歩くか、早く歩くか。
幼馴染みなんて名前だけで、ほぼ他人に等しかった。
これからも、こういう関係で続いてくんだろうな。と、思っていたのだが・・・。
「・・・・・・は?」
「だから、お母さんとお父さん4月から1年、仕事でアメリカに行くことになったのよ」
「・・・アメリカ?」
「そう。それで、高校1年生になるといっても名前を一人で生活させるのも心配だから、月島さん家にお願いしといたの」
「・・・・・・お願いって・・・まさか・・・」
「そのまさかよ。1年の間だけ、あなたは月島名前になるの!なんてね」
「・・・・・・嘘でしょ・・・!」
母のいきなりすぎる報告。
私は、ただ固まることしかできなかった。
これから何が起きるのかなんて、
まだ誰にも分からない。
end