少女の願い BOOK

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「忍たる者、基本は気配を消し隠れたるべし。」

私は今カカシ先生がブツブツ言っているのを、じっくり見ている。


『何かが…引っかかるのだが…。気のせいだろうか?』



茂みに身を隠しつつ、思考に耽る。


『…本当に、ただの演習なのかコレは?』






むむむ、と考えていたがそんな私の思考をぶっ飛ばす人物が約一名。
今日も今日とて、やらかしてくれたようだ。



「いざ、尋常に勝〜〜〜〜〜〜負!」



『…はぁ、ナルト…』



「あのさぁ、お前ちっとズレとるのォ…」


カカシ先生の言うことも最もだ。
忍だというのに、全然忍んでない。


「ズレてんのは、その髪型のセンスだろー!」




カカシの言葉にイラっときたのか、ナルトは一直線に突っ込んでいった。



すると、カカシは自分のポーチを漁り、おもむろに…



………なんとも怪しい本を取り出した。

『(題名からして、アウトだろう。)』


何なんだ、イチャイチャパラダイスって…


案の定ナルトの顔が、歪んだ。


「ボッコボコにしてやる!」



と、カカシに蹴りかかるが何とこの教師は本を見ながら避けた。


その後何回か殴りかかる内にナルトは遂に後ろを取られてしまった。


『む…?あの構えは…虎の印、か?』



サクラもサスケも同時に気付いたようで、サクラが叫び声を上げた。


「ナルトー!!早く逃げなさい!アンタ死ぬわよ!」


「え…?」





刹那、


「木の葉隠れ秘術体術!!千年殺し〜!」



『……バカだ。只のバカだ、アイツら。』



はぁ、とため息をついて私はその場を去った。





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