少女の願い BOOK

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「ニシシシシ…」
という声が聞こえたので視線を送ると、ナルトが黒板消しをドアに挟んでいた。

「ちょっと!なにやってんのナルト!」

「遅刻してくる奴がわりーんだってばよ!」





私たちは、今担当上忍を待っている。
ナルト達の班ということは、上忍はあの人なので覚悟はしていたのだが…いかんせん遅い。
イルカ先生なんてとっくに帰ってしまった。


「フン。上忍がそんなベタなブービートラップに引っかかるかよ。」

サスケは呆れ顔で見ていたが、確かカカシはコレに引っかかるのだ。

………たしか、な。



最近原作が頭から抜け落ちてきていて、おもいだせるのは、登場人物と名シーンぐらい。

まぁ、未来なんて知らない方が面白いのだが。

ただ、出来るだけ危険を回避したい。

…とは言っても、7班に入った時点で危険回避なんて出来ないような気がするのは私だけだろうか。


















…それにしてもカカシ先生来ない。


『ナルト、君、黒板消しにチョークの粉をもっと沢山つけておきたまえ。』

我慢の限界を迎え始めた琴音だった。

「分かったってばよ!」

うん、ナルトはいい奴だ。口が裂けても言わないが。















…………そして

ガラッ

バフ!



「ぎゃははは!引っかかった!」

「先生ごめんなさい。私は止めたんですがナルト君が…」

「…………」


『………実際に見ると、なんとも哀れだな。(ボソッ)』



ワザと引っかかったのだろうが可哀想に思えてきたので、仕方なくカカシ先生の頭を払いにいってあげた。











………ただ
頭を払おうとどう頑張っても、カカシ先生の肩までしか手が届かなかった。


暫く顔を真っ赤にさせて頑張って手を伸ばしていたのだが
皆からの暖かい眼差しを感じ、しまいには
「もう大丈夫だよ〜。」とカカシ先生に頭を撫でられたので、諦めた。








「あ、そうそう、ん――…なんて言うのかな。おまえ等の第一印象はぁ…嫌いだ!」



ズーンっとその場の雰囲気が悪くなった。




「あ、でもそこの可愛い子は嫌いじゃないよ?いい子は好きだ!」


指を指されたので、私のことなのだろう。


先生が哀れに見えたから、やったことなのだか…
とは流石に言えないか。







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