嘘のない笑顔で BOOK

□勧誘
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朝、登校したら、笑顔の京子ちゃんが近寄ってきた。

………背後にお花が散っているのは見間違いじゃ無いと思う。








『え………?ツナ君が?』

笑顔の京子ちゃんから聞いたのは、彼が球技大会に出るという話で。
なんと、バレーボールの選手に引き抜かれたらしい。


………先日の持田先輩ツルッぱげ事件(命名、私)が起こってから、沢田君が「ダメツナ」と言われることが無くなった。
クラスメイトとしては、嬉しい限りだ。


…………それにしても、凄いなあ。選手に引き抜かれるとか、私には有り得ない事だから尊敬しちゃう。

……よし!ツナ君呼びOKされたし、この波に乗って話しかけてしまいましょうか!







『ツナ君、おはよう!』

「………へ!?くるみちゃん!?あ、え、…………あ、えっと、おはよう!!」


彼の挙動が可笑しい気もするが、気にせず続ける。



『今日、球技大会出るんだって聞いたよ?スゴいね、ツナ君。私、運動ダメだから憧れちゃう!!』

「あ、ありがとう!」

普通に話してくれたのが嬉しくて。その後も、HRが始まるまで話していた。







自分の席に戻ると、京子ちゃんが話しかけてきた。

「くるみちゃん!ツナ君と仲良くなったんだね!」

その言葉に笑って頷いたが、ふと気になることが一つ。


………あれ、ちょっと待って。ツナ君って、京子ちゃんが好きなんじゃなかったっけ!?


………うーん………。手伝ってあげたいんだけど、私が知ってたら「なんで!?」ってなるよね。仕方ない。今まで通り、何もしないでおこう。彼らなら、きっと上手く行くさ!!
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