短編集

□結婚幸福持論の女
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「悟空はさ…恋とかよくわかんないでしょ?」

「こい…?…食いもんか?」

「…鯉と間違っているんじゃないの…?」


そうやって、私が笑って…悟空が訳がわからないと言うかの様な顔する。
そういう人なんだって…。わかってた。
だけど…。彼はもう…違う。
チチっていう女の人に会って…結婚して…子供も作って…。…私に紹介してくれたもんね。忘れないよ。色んな意味で、ね。


「…悟空」

「お、リオンじゃねぇか!久しぶりだな!」

「何が…久しぶりよ!!」


彼の頬を引っ張る。「痛ぇ痛ぇよ!」と抗議する彼を無視し、引っ張り続ける。
彼がまだ…小さい頃、私は海の近くに住んでいた。私のところに牛乳を運んでくれた。ほんの少しだけ、話したこともある。クリリンって言う人とも。ある日に、彼は来なくなった。前に言っていた“修業”が終わったのでしょ。だけど…少しだけ、寂しかった。
今も“修業”で、チチさんに迷惑を掛けているんでしょ?せっかく…結婚して幸せになったのに…。
気が済んだから、彼の頬を引っ張るを止める。


「…痛ぇ」

「ある意味。…自業自得よ」



結婚幸福持論の女




(でもよ…。どうして、オラがここにいるって…)

(クリリンが、教えてくれたのよ!)
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