No.6
□びしょぬれネズミ
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【私たちの住む町≪No.6≫
科学の粋を集めた未来型都市
四方を特殊合金の壁に囲まれた安全な城塞都市です。
整然とした美しい街並み、市内の犯罪率は限りなくゼロパーセント
医療テクノロジーは事故や病気、手術などのあらゆる苦痛の除去を実現!!
市民は最先端の医療を受けることができます!!
市の中央には巨大な森林公園が広がり、四季の豊富な自然を楽しんだり、
小動物や昆虫との触れ合いも可能です。
絶望の存在しない聖都市≪No.6≫
≪No.6≫の未来を支える学生諸君!!!
市への変わらぬ忠誠を誓い勉学に励みましょう!!】
「市への変わらぬ忠誠を誓います!!」
先生「今日は発表がある。
来月から、生態学の特別コースに紫苑の入学が決まった!!!
おめでとう!!!! 紫苑!!!」
紫苑「ありがとうございます」
と言いながら、席を立ちお辞儀をする。
「特別コースなんてすごいな紫苑!!」
「最新設備の教室と専属教師がつくんだろ??」
「一体、どんな手を使ったんだよ」
「特別コースに進めるのは、エリート中のエリートだけだからね」
「そうそう、将来が約束されたようなものだよ」
遠まわしに嫌味を言ってくる生徒たちに紫苑は……
紫苑「ありがとう、がんばるよ」
と天然を振りまく紫苑←
「ふんっ
ぼくらだって2歳児検診で最高ランクに認定されたエリートだ。
手違いで君が先に特別コースに入学することになったみたいだけど」
すると、後ろから、
「嫉妬しちゃってみっともない!!」
紫苑「!!!
沙布!!!!」
沙布「よく、そんな負け惜しみ大声で言えるわね!!」