冷血の錬金術師

□始まりの日
1ページ/13ページ

プォォォォォォォォ!!!


汽車の汽笛が鳴り響く中、エドは窓際で頬杖をついて外を眺めている。


アル「兄さん」


エド「ん??」


自分を呼んだアルのほうへ目を向ける。


アル「リオールの教主の噂……どう思う??」


エド「《奇跡の技》なぁ〜…何も無い空間から
花を練成するってんだろ??
   単なる手品かもしれないが……」


アル「もしそうでなければ……」


エド「あぁ……ひょっとすると、ひょっとするかもしれないなww」


エドはニヤリと笑みを浮かべていた。


『……(賢者の石の材料を知れば、そんなこと言えるはずもないが)』

―――――――


エド「クセルクセスを一夜で滅ぼした天上の石……
   東の賢者によって封印された大エリクシル……
   呼び名はいろいろあるけど、つまりは錬金術を強化してくれる物……それが賢者の石。
   これがあればアルの身体を取り戻せるかもしれないのに……
   くっそう!!!!!
   もっと詳しく書いとけよ!!!!
   ……兄貴さえいれば、詳しいことが聞けたのに……」


嫌気が差してバタバタと暴れ回るエドだったが、ふとレオナードのことを思い出した。


――――


そんな事を思い出しながら話を進めた。


エド「アル」


アル「何??」


エド「今度こそ、当たりだといいなw」


アル「うん、そうだね」


『……』
レオナードは終始無言で話だけを聞いていた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ