企画

□Cafe SeILiN 後編
1ページ/1ページ

 


ここ、Cafe seILiNは今日も大変だ。

なんかカフェって言うよりレストランな賑わい。

けどこの雰囲気がオレは好きなんだ。

「大我君?」
「あ、ああ、悪い。何だ?」
「お客さんたくさんいますよ。はやくお手拭きを持っていきましょう」
「おう、そだな!」

オレたちはまだ小学生だけど、手伝いたいって言ったら凛さんたちが仕事を用意してくれた。

「いらっしゃいませ」
「お手拭きです」
「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」

こんな風に、椅子に座ったお客さんにお手拭きを渡すんだ!

ん? ああ、他の奴等か?

じゃあ一人一人しょうかいしてやんぜ。






まず涼太。

コイツはモデルだから手伝いとか暇がない。

だけどこの前手伝うと言ってきたときはお店の前で、

『あっ、お姉さんキレイっスね〜。よかったら寄っていかないっスか?』

とか言ってて、なんか幸にぃが「風俗かよ…」って呟いてたけどオレは何のことか解らない。


真太郎と和成は"じゅけんせー"

普段は学校が終わると、隅の席で二人で一緒に勉強している。

征十郎がそれをみて横に座ってる時もあるんだぜ。

だから平日はそれを目当てにくるお客さんもいる。

主に中高生だけどな。

何でかって孝にぃに聞いたら、

「目の保養じゃねぇの? アイツら見た目も中身もかっけェしな〜。
大輝とはおおちが……ちょ、まっΣ!?」

ムッとした大輝に連れて行かれた。



次にリコねぇとさつき。

高校生になったらバイトとして雇って貰えるんだぜ!

二人とも女だけど、キッチンには絶対に入らせない。

みんな死ぬ気で阻止するんだ。

だってお店の存続に関わるんだからな。



あとは辰也と俊にぃと孝にぃ、んで幸にぃ・よたにぃ。

辰也と俊にぃは色んな年の人たちに人気だ。

よたにぃもそうだけど、美人さんが好きだからな。

三人はフロアで働く。

幸にぃと孝にぃはキッチン。

凛さんたちの料理は最高だぜ!

あと、何か翔にぃとよりにぃは今日だけの手伝いらしい。

そうテツヤが言ってた。



え? 呼び方?

ああ、だって由孝と佳典だぜ?

どっちもよしにぃだと解りづらいじゃねぇか。






今日はオレんとこの父さんと母さんも居る。

普通にお客さんとして。

コーヒーとか飲みながら、今度の三連休のための課題っていうのを作ってるんだってさ。

「だぁああ!!めんっどくせぇ!!」
「ほら、これでも飲んで落ち着けよ順」
「ああ…さんきゅ…ってお前のブラックだろうが!!」
「おお、そうだったな!」
「はぁーっ…」

高校のセンセーってのも大変なんだなぁ。







「大我くーん」


あ、テツヤが呼んでる。




んじゃ、オレもう行くな!




お前らも近くに来たら寄っていけよ!







END


 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ