単品

□部屋と総長とわたし
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 というわけで。
 俺が連れてこられたのは麻生さんが住んでいるというマンションだった。
 俺の住んでいるアパートとは全く違う豪華なマンションで、その寝室まで一気に俺を運んできた麻生さんはキングサイズのベッドに俺を放り投げた。

「うぎゃあ!」

 柔らかなマットに尻餅をつく俺の前で、麻生さんは自分の服を脱ぎ始めた。
 顔もいいが、体も整っている。きちんと割れた腹筋を見て、俺はおもわず自分の腹部を見下ろしてしまったが。

「何見てんだ、智哉」

 上半身裸になった麻生さんに乗りかかられて、一気に嫌な予感が駆け巡った。
 ベッドの上で、裸になった麻生さんって嫌な予感しかしないのだがどうしてだろう。俺はこわごわ口を開いた。

「えーと、何をなさるおつもりですか・・・?」
「決まってんだろ、セックスだよ」
「えええええ?!」

 何となくそんな予感はしてたが、マジか!俺は目をひん剥いた。というか何故セックスなんだ、こりゃあれか、脱退の儀式みたいなもんか!!
 だがそんな儀式があるなんて聞いたこともないし、あったのならそれはかなりの重要事項だと思う。そんな儀式があるなら俺はチームになんか入らなかったし、是非クーリングオフを申し出たいところだ。
 第三者同士が契約を交わすときは重要事項を明示しなくてはならない筈なのに、と俺は最近勉強したばかりの消費者契約法を思い出したが、そんなことを考えている間にも麻生さんの顔が俺に近付いてきた。

「いいから、目ぇ閉じろよ」

 言われて、目を閉じる間もなく麻生さんの唇が俺の唇に重なった。麻生さんの唇はひんやりとしていて、驚いた俺が口を開けてしまうと、すぐに舌が入り込んできた。

「・・・・・・ひぃっ、んっ、ふっ・・・」

 何じゃこりゃ!と目が点になった俺が必死に追い出そうとすると、逆に舌を絡め取られてキスがますます深くなった。
 奥まで舌を入れられたと思ったら、今度は無理やり麻生さんの咥内に舌を引きずり込まれる。唾液まで飲み込むような深いキスは何度も続いて、そのたびにくちゅっとかねちゅっと聞こえてくる水音に、俺はただ必死に瞼を閉じていた。

「・・・智哉、目ぇ開け・・・」

 指先で瞼をなでられて、目を開くと麻生さんの目が間近にあった。獣みたいな目だと思った。麻生さんの光彩に平凡な俺の顔が映っている。
 麻生さんはじっくり俺の顔を眺めた後、ぺろりと舌で俺の頬をなめた。鼻先やまつげまで舐めて、もう一度俺を見つめる。

「・・・・・・智哉・・・」

 その呼び方は、何だかふしぎな感じがした。麻生さんの声はまるで大切な宝物を抱きしめるような優しい声で、俺は自分の状況も忘れて呆けてしまった。
 だが。

「・・・・・・ひぃあんっ?!」

 俺が呆けた一瞬の隙をついて、麻生さんは俺の逸物をズボンの上からぎゅっと握った。
 痛みの一歩手前くらいの力で、先ほどのキスで勃ちあがりかけていた俺のものが一気に反応してしまった。
 そのうえ。

「・・・こっちも勃たせてやるよ・・・・・・」
「・・・あっ、ちょ・・・んんっ・・・・・・!」

 シャツをまくられて、現れた胸元に麻生さんの唇が吸いついてきた。尖らせた舌の先で乳首をつつかれて、ぺろりと舐められる。

「ああっ・・・やっ、ちくびっ・・・・・・やめ、てっ・・・」
「うるせぇな・・・こっちも弄ってやるよ」
「あっちょっだめっ・・・・・・ぃあんっ、やっ、あっ」

 チョン、レロレロレロレロ、コリコリッグチュ

 もう片方の乳首も麻生さんの手で摘まれて、グリグリと左右に揺さぶられたりぎゅっと押されたりすると、俺は喘ぎをあげることしかできなくなった。
 しかも麻生さんの手は、俺の物をやわやわと刺激し続けて、さらにズボンの中に入って直接竿を扱きはじめた。

 サシュサシュ・・・グリグリッ、グチュッグチュッグチョグチョ・・・

「ひっ、あっ、やらっ、イっちゃ、ああっ・・・」

 恥ずかしながら童貞の俺には、他人の手で扱かれるなんて初めての経験だった。手で全体をさすられて、指先で先端をぐりぐりされる。裏筋をつうっと撫でられれば、もう俺にはひとたまりもなかった。

「あっ、イっちゃうっ・・・ひゃあ、あああぁんッ!!」

 俺は甲高い悲鳴をあげて、呆気なくイってしまった。下着の中に精液が広がる気配がして、俺は恥ずかしさと居心地の悪さに顔を赤らめてしまった。
 いや、俺なんかが赤くなったところでキモいだけなのだが。
 と俺は思ったが、麻生さんは違ったらしい。潤んだ目を開くと、麻生さんは興奮した目で俺の唇にかみついてきた。

「はぁっ・・・、智哉、口、開け・・・・・・」
「んっ、ちゅくっ・・・・・・あっ、ふぅ・・・んっ・・・・・・ふぁ・・・」
「可愛い・・・智哉、ズボン脱げよ・・・・・・」

 舌を絡めるキスの合間にそう囁くと、麻生さんは俺のぐしょぐしょになったズボンと下着を引き抜いた。
 視界の端に見えた俺の下半身はぐちょぐちょになっていた。下着のなかでイったせいで、尻の方まで精液で濡れている状態だ。

「ひぃ、あっ・・・・・・見な、いでぇ・・・」

 下半身を隠そうとする俺の手を、麻生さんが掴みとる。
 しかも銀髪が俺の顔から下腹部へと移動し、足の合間に収まったのを見て、俺はとっさに声をあげた。

「やっ、ら、めぇ・・・・・・!」

 言ったばかりで呂律がまわらず、声も弱々しいものだった。もちろんそんな制止で麻生さんが止まるわけもなく、俺の物は大きく開いた麻生さんの口の中に引き込んだ。

 チュバッレロレロレロッチュルルルルッチュウウウ!

「あひィっ、ちん、こッ、吸っちゃ、ああっ、イっちゃ、ああっんっ」

 キスの時と同様に、麻生さんの舌使いはとにかく凄かった。俺はべろべろに舐められたと思ったらちゅうちゅうジュースみたいに先端を吸われて、イったばかりだというのにまたイきそうになってしまった。
 しかも麻生さんの手が、俺の内腿や尻の周りをやわやわとさすってくる。
 ずぼっと指が後孔の中に入り、俺はその衝撃と先端を吸われる快楽でまた精液を吹き出してしまった。

「ああっあああぁん!」

 ジュルルルルジュウゴクッ

 俺の物を飲み込んで、麻生さんが俺の足の間から俺を見上げてくる。ものすごい光景だ。俺の頭はさっきからイきまくっているせいで朦朧としていたが、麻生さんの興奮がさらに上がっていることだけは理解できた。
 俺の足を、麻生さんがぐっと押し広げる。後孔まで開くと、麻生さんはどこからか取り出した瓶を俺の後孔に押し当てた。

「あ、な、に・・・・・・?」
「・・・気持ちいいこと、してやるよ・・・・・・智哉」

 気持ちいいことならさっきからされている。
 と、思った俺の後孔に、とろりと瓶の中身の液体が注がれた。

「ひゃあっ・・・冷たっ・・・・・・やぁ・・・」

 粘りけのある液体を注ぐと、麻生さんの指がゆっくりと後孔に入ってきた。いきなり感じた異物感に俺が抵抗しようとすると、両手を片手で押さえ込まれて動きを封じられてしまう。

「やっ・・・ぬい、てっ・・・きもちわる、いっ・・・!」
「ちょっと我慢しろ、智哉・・・・・・」

 ヌチャ・・・ヌチッヌチッ、グチッグチッグチッ

「やっ、やらっ、ぬい・・・・・・あ、そっ・・・さんッ・・・・・・あ、ああっ?!」
「ここか・・・?」

 麻生さんの指が俺の中の一点に触れた瞬間、俺の体が一気に跳ねた。そこを撫でられると今まで気持ち悪いだけだった内部がぐにゃっと揺らいで、快感が背筋を走った。
 俺の反応を見た麻生さんはそこを重点的に攻めはじめ、俺はもう魚みたいに麻生さんの手の中で跳ねることしかできなかった。

「あっらめっ、しょこっ、ああんっ、やら、おしりっ、いいッ、イっちゃ、あああッ!」
「智哉・・・・・・智哉っ・・・」

 俺はその刺激で何度かイったと思う。けれど何度イっても高まった快感はいっこうに収まらず、内膜は麻生さんの指をしめつけるばかりだ。
 俺のナカをかき回しながら、麻生さんはずっと俺の名前を呼び続けた。そして指をずぽっと抜くと、涙でぐしょぐしょになった俺の顔にキスをした。

「智哉・・・好きだ・・・・・・」
「・・・・・・しゅ、き・・・?」

 責め続けられたせいで、耳がおかしくなったのだと思った。だが聞き返した俺の目尻を舐めながら、麻生さんは甘ったるい笑みを浮かべた。

「そうだよ・・・俺はお前にめろめろだよ・・・・・・だからもう、俺から離れるなんて言うなよ・・・?」
「へ・・・?」

 いやめろめろって、何を恥ずかしいことを言ってんだあんたは!
 と、正気の俺だったら突っ込んでいたと思う。けれどその時俺の頭はどろどろに溶けていて、まともなことを考えられる余裕はなかった。
 ナカはまだ熱くうごめていて快感を求めていたし、体はどこを触られても気持ちいい。
 だから俺は、麻生さんの言葉を理解しきれないまま、とにかく頷いた。うん、と頷くと麻生さんは普段のクールな表情が嘘みたいな柔らかな笑みをみせた。

「智哉・・・・・・」

 麻生さんはズボンをくつろげると、自らの物を取り出した。それは俺の物とは全く違い、赤黒い色をしていて太かった。
 その先端が、俺の後孔にぴたりとくっつく。麻生さんのそれは先走りが溢れていて、皮膚にそれを撫でつけられると、それだけでイってしまいそうなくらい気持ちよかった。

「あ、そ・・・・・・さんっ、はやく・・・おれのことっ、気持ちよく、してぇ・・・・・・」
「・・・智哉、おまえ本当、かわいすぎっ・・・・・・」

 グジュゥウウウ・・・!

「あっ、ひゃあぁああんっ!!」

 麻生さんの物が、俺のナカに押し入ってきて、俺は裏返った悲鳴をあげた。
 痛いと思ったのは一瞬だった。慣らされて濡らされまくった俺のナカは、先端の嵩が張った部分を飲み込むと、自分でもおどろくくらいすんなり麻生さんの物を引き入れてしまった。

「やぁっ・・・・・・あそ、さんのぉ、俺のなかっ・・・はいってるぅ・・・・・・」
「智哉・・・・・・動くぞ・・・」
「へ・・・?あっ、やっ、ひぃんっ、ああんっ、あっ、はあァん!」

 ナカに入った麻生さんの物が、俺の感じる部分を擦るように勢いよく抉ってくる。

 グチュッグチュッズポッズポッズポッ、パンパンパンッ、グチッグチッ、ズチュズチュズチュ!

「あはぁっああっらめっあんっ気持ちいっああッ」
「智哉・・・好きだ・・・・・・一緒に、っ、イくぞ・・・」
「ああ、しゅき・・・おれもぉ・・・・・・ああぁああんッ!!」

 麻生さんの物が膨らんで、俺の中に温かい物が勢いよくぶちまけられた。その感覚に俺もイって、麻生さんの割れた腹筋に俺の精液がびちゃっとかかった。

「智哉・・・・・・」

 麻生さんの唇が俺の唇を割ってきた。その舌の熱さを感じながら、俺はそのまま深い眠りに落ちてしまった。
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