短い夢物語2

□海に潜む死神
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何なのだこれは。自分が何をしたというのだ。自分は確かに己の部屋でゲームをしていたはずだ。なのに、
















なぜ、なぜ目の前に明智光秀がいるのだ。















「おや、これはこれは。」

にっこりと歪んだ笑みで此方を見てくる明智光秀の手には鎌。周りに広がるのは血の海と、その海に倒れている人々。恐らく、息はない。

「まだ生き残りがいたとは。・・・それにしても変わった格好をしていますね・・・。」

「・・・。」

「だんまり、ですか。」

明智光秀の手が動く。鎌を首に当てられヒヤリとする。怖い、と感じた。身体が情けないほどに震えはじめる。嫌だ、死にたくない。

「おや、逃げ回らないのですか?面白くない。」

そういうが明智光秀の口は弧を描いている。逃げるな、と何故かそう頭が信号を出してくる。なんで?逃げなくちゃ死ぬのに。


















「・・・に、げません・・・。」


















「・・・ほう?」

小さく発した言葉に明智光秀は目を細める。暫く観察するように此方を見ていたが、スッと鎌を首から退けた。

「え・・・?」

どういう、こと?

疑問に感じていると、明智光秀が鎌を直し此方に血に染まった手を差し出してくる。

「貴方に興味が湧きました。一緒に来なさい。」

その言葉はスッと己の中に入ってきた。いつの間にか身体の震えもおさまっている。自分は誘われるかのように、その赤に染まった手に己の手を重ねた。

ベッタリとした感触が手についたが、手をとった瞬間に嬉しそうに明智光秀が柔らかく微笑んだことにびっくりした。
































海に潜む死神


































ひっそりと、静かに、それは佇んでいた。





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