長い夢物語
□邪魔杉栗子シリーズ
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「・・・何やってんの多串君。」
俺は呆然としながら、目の前の光景を眺めていた。
なんで多串君が、
おかっぱの少女に腕を絡めさせてんの?
・・・ムカつく。
「まさか・・・デート?」
そんなわけな・・・。
「ちがっ・・・!」
「そうで御座いまする♪」
あったよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
「・・・へぇー。そうなんだ〜。ラブラブだねぇ多串君。」
違う。
違う!
こんなことが言いたいわけじゃ・・・!!
「・・・行くぞ。」
「はいで御座いまする!」
おかっぱの少女は多串君の腕にキツく抱き付くようにして、多串君とどこかに向かう。
ーーーチラリと見えた多串君の顔は、
酷い悲しそうな顔をしていた。
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