短い夢物語2
□サヨナラ、レディ
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「もしまた会えたらそのときは・・・また仲間と呼んでくれますかぁ・・・!!?」
「・・・ッ!」
アラバスタが平和になった。
お姫様であるビビちゃんは、俺達の船には乗れないと言った。悲しかったけど、お姫様なのだから仕方ない。
そんなビビちゃんに何時までも仲間だとルフィが叫ぼうとしている。馬鹿だ、馬鹿だろルフィ。
だから、だから俺達は腕をあげた。×印を書いた腕を。これでビビちゃんには通じるはずだ。悲しい苦しい辛い。堪えろ、泣くな、男だろうが。
「ッ・・・!」
もうきっと、ビビちゃんに会うことはないのだろう。俺達は海賊だから。そう簡単に一国の姫とは会えないから。
「・・・ビビちゃんッ・・・!」
涙が一粒、溢れた。
サヨナラ、レディ
小さく小さく、そう呟いた。
サヨナラ、初めて俺が心から愛したたった一人レディよ。
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