パロディ

□bloodlettingdoll
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第一章


誰もが寝静まった夜

男が逃げ惑っていた

タッタッタッ

カツッ

カツッ

カツッ


「ひぃ!!」

ゆっくりとした足音が男を追いかける

カツッ

カツン…


足音が止まったのに男は安堵した

「あー、みーつけた!!」

「なッ!?」

目の前から聞こえた声に男は動揺を隠せない

「早く例の物、渡せばこんなことにはならなかったのにねぇ」

「な、何でここに!!」

「え?」

そう、目の前にいる柔らかく笑う男は今まで自分を追いかけていたもの

「えー、だって…あなたが逃げるから追ってきたんだよ?」

「ま、“R”に追いかけられたのが運のつきだな」

「!!」

突然自分の後ろから声がして振り向けば目の前の男と同じくらいの背に同じ格好をした2人の男が立っていた

「あ、“H”、“T”早いね」

「雑魚は何の情報も持っていなかった」

「ふぅん、じゃ、こいつも殺そうか」

その言葉を聞くや否や男は激しく抵抗した

「や、やめろ!!頼む、やめてくれ!!」

「うーん、あなたがもう少し早く言って例のものを出せば助かったのにね…」

「や、やめ…」

無慈悲にも男の言葉を無視し持っていた刀で首をはねる

男の体は地面に倒れた

そこら中血にぬれた


「さて、例のものは…!」

“R”‐不破雷蔵‐はいち早く気配に気づき持っていた刀を構える

「おいおい、また雑魚か?」

「“T”、この気配が雑魚だと思うか?」

「…出ておいでよ、用があるんでしょう?」

暗闇に向かって声をかけるが返事はない

「…用がないならどこかいきなよ」

雷蔵がさっきを滲み出すと暗闇から色違いの狐の面をかぶった二人組みが出てきた

「“R”どうする?」

“T”‐竹谷八左ヱ門‐は雷蔵に問う

“H”‐久々知兵助‐も視線を投げかける

「…相手の狙いが分からないからなぁ」

「…その死体をこちらに渡せ」

不意に黒い狐面の方がしゃべる

「死体を大人しく渡せば危害は加えない」

「…ごめんね、この死体、僕らにも必要なんだ」

白い方の言葉に雷蔵は言い返す

その瞬間に兵助は投げナイフを投げる

白い方の狐面が手を前にかざすとどこからともなく壁が出てきた

「なッ!?」

「気をつけろ、能力者だ!!」

雷蔵が叫ぶように言った




























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