兄弟部屋
□最強男子
2ページ/3ページ
「…ここか」
忍術学園の門の前に一人の少年が立っている
「………8年ぶりか…?」
手紙を見てふっと笑うと門をたたいた
「すいません」
「はーい!!」
中からは柔らかい雰囲気をまとった少年が出てきた
「入門表にサインください!」
「えっ、あ、はい」
いきなりのことに戸惑う少年
「久々知紫炎クン?」
「はい」
門の前に立っていた少年は紫炎という
「久々知君のお兄さん?」
「……兵助とは双子です」
「そうなんだぁ!!」
「えと、学園長先生のところへお願いできます?」
「うん、こっちだよぉ!!!」
少年…小松田は紫炎を連れて学園長先生の部屋に案内する
++++++++++++++++
「よくきたのぅ、紫炎よ」
「いつも兵助がお世話になってます」
「兵助は成績優秀で、将来立派な忍びになるじゃろう」
「…はぁ」
世間話をしつつあたりを伺う
「…先ほどから疑問に思っていたのですが、この学園に充満しているこの変な匂いは?」
「……これは天女様がふりまいておるのじゃ」
「…天女?」
「うむ、数週間前、ある女が天から降ってきてな……」
学園長‐大川平治渦正‐はポツリポツリと話し始めた
「――つまり、その女に上級生がべた惚れで委員会が成り立たず、学園が崩壊しかけていると?」
「あぁ」
「……わかりました、私が何とかしましょう」
「やってくれるか!?」
「はい」
紫炎は真っ直ぐ学園長を見る
「ですが、それにはいろいろ準備があります」
「そうか、必要ならば先生方の力もかそう」
「ありがとうございます」
.