パロディ

□bloodlettingdoll
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‐SINOカフェ‐


「いらっしゃい…あれ、雷蔵君たちじゃないか!」

「どうも、利吉さん」

利吉さんが手招きしているのでそこへ行くことにした

「で、情報がほしいんだろう?」

「さすが、その通りです」

「利吉さん、色違いの狐面をつけた2人組みのことは知ってますか?」

兵助の問いに利吉は鋭いまなざしを向ける

「彼らにあったのかい?」

「…えぇ」

「…」

利吉は黙り込む

「…よく生きてられたね」

「え」

「…彼らは殺戮人形って呼ばれてる」

殺戮人形…雷蔵達は口をそろえてつぶやいた

「彼らは任務遂行のためならどんな犠牲だって平気さ」

「…」

「まぁ、僕らは“悲しい人形”って呼んでいるよ」

利吉は目を伏せながら答える

「彼らの素性は知っている…顔は未だにわからない
だけど、これはどんなにお金を払ってもいえない」

「どうしてですか?」

「以前、彼らの顔は知らないが、どこの会社に勤めているかを明かしたことがある
だが、それを明かした客は次の日死体になって発見された
…そして私も殺されそうになった」

無意識なのか右肩に手を置く

「ただ、ひとつ言っておこう
…彼らには感情というものがまるでない
君たちみたいに泣いたり怒ったりすることもなく、ただただ無表情のまま
…彼らの出生はまだ分からない、きっとあの子達は…」

そこで、話は途切れた

「利吉さん?…!」

「…」

「…ッ」

どこからか殺気を向けられていた

雷蔵は後ろを振り向き殺気を向けているものを探す

「(いったいどこに……、いた!!)」

車の通りが少ない道路の向こう側の石塀に背を持たれ、フードを目深にかぶりイヤホンをしている男がいた

男はこちらの視線に気づき顔を少しだけ上げる

「あいつが…?」




























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