笑う傷の男の話

□なにもかもうまくいかなくなる病気
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いつもの調子でいこう。


そう決めた。




クレイフェイスに
「一芝居打ってくれ」と頼んだ。



バットマンへの嫌がらせ。


俺にとって、あいつは人生という寸劇の伊達役者!


いなくなったら俺の観客は逃げてしまう
大事な役者


俺は病気に苦しんでいる


きっとこれは病気だ


なにもかもうまくいかなくなる病気


薬を飲めば、すべてよくなる。



ああ。

どうやら今日は、うまくいかないらしい。




薬は手に入れて、
でも、なんだか乗り気にならなかった。



人気だと聞いてやって来たレストランだったけど、
いざ料理を目の前にしたら、なんだか美味しそうに見えないっていう
あんな感じ。





俺は病気だ。

なにもかもうまくいかなくなる病気。


あのコウモリ男は、薬を手に入れて
さっさと薬を飲んでしまった。

半分残したのは、




きっと俺の分。


さっさと薬を飲んでしまった。


やっぱりお前も人間なんだな。

自分の事がまずは最優先。



俺を助けるために薬を手にいれたんじゃなかったんだな。

「悲しいな。」


俺はナイフをてに取った。

お決まりの武器。





いつもの調子でいこう。

そう決めた。
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