緋弾のアリア〜龍偵〜

□第15鱗
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放課後、強襲科の訓練が終わり帰ろうとしたと き蘭豹に呼び出された。

「飛闇、ちょっと来いや」

「何ですか?」

また、金のことじゃねえだろうな。

「刀の金の事でな、あれ無しになったわ」

「はい?」

「今日の戦いの報酬や」

「マジっすか!やったね!」

「それとや、お前ちょっと職員室の隣の部屋に 行けや」

「へ?分かりました」

それで部屋の前に着いたら中から綴の声が聞こ えてきた。

「星伽〜、風魔〜。何度も言ったけどお前等ボ ディーガード付けろってば。諜報科は魔剣 デュランダル がアンタらを狙ってる可能性が高いってレポー トを出した。超能力捜査研究科だって、似たよ うな予言したんだろ?」

「でも、ボディーガードはその」「私も、その 〜」

白雪さん、火野もいるのか。

「にゃによぅ」

「私は幼なじみの子の、身の回りのお世話をし たくて・・・誰かがいつもそばにいると、その ・・・」

「私も・・・誰かがそばにいるのは・・・ちょ っと」

お前はいつも俺に付きまとってるだろうが。

「教務科はあんたが心配なんだよぉ。もうすぐ アドシアードだから、外部の人間もわんさか校 内に入ってくる。その期間だけでも、ボディー ガードをうけな。これは命令だぞ〜。」

「でも、魔剣なんて、そもそも存在しない犯罪 者で・・・・・・・」

「これは命令だぞ〜。大事なことだから二度言 いました。3度目はコワイぞー」

帰った方が良いな。俺は関係なさそうだし。

「これはお前にも言ってんだからな。飛闇〜。 」

はい、無理でした〜。仕方なく部屋に入る。

「立ち聞きは感心しないぞ〜。ま、手間が省け たからいっか〜」

「俺は別にボディーガードはいりませんよ。第 一超偵でも無いし」

「そうかな〜?先生、お前の父親から聞いてん だぞ〜。飛闇一族と界上一族の事〜」

首をこきこき鳴らしながら言う綴の顔はマジコ ワイ。

「チッ、あのクソ爺」

(何悠長に話てんだ!)

「飛闇一族?界上一族?」

「飛闇君それって何?」

何のことかわかんないらしく、首を傾げる二人 。

「今度教える。綴先生、その事は他言しないで ください」

「ど〜しよ〜かな〜?」

「・・・・・・何が望みですか」

「そうだな〜。ボディーガードを付けるってん なら〜」

「・・・・・・・・・・・・分かりました。付け ますよ」

「二人もいいよな〜?」

「「・・・・・・・はい」」

脅しじゃねえか。

「決定〜。じゃあ、誰に・・・・」

ガシャン!スタッ!

「そのボディーガード!あたしがやるきゃっ! 」

かっこよく台詞を言おうとしたがその上にキン ジが落ちてきて潰され中断。

「ちょっとキンジ!あんた何処にきゃっ!」「 おわっ!」

綴に猫掴みにされ投げ飛ばされる二人。

「ん〜?これってハイジャックカップルじゃん 」

また危ねえ笑顔を見せる。ホラー映画でいけん じゃね?

「でぇー?さっきの何て言い掛けたの?」

「そのボディーガードあたしがやるわ!そこの 三人のボディーガード、24時間体制、あたし が無償で引き受けるわ!」

(良い迷惑だ)

「なんか知らないけど、Sランクの武偵が無料 で護衛してくれるらしいよ?」

俺らの方に振り返り言ったのに白雪さんは、

「い、いやです!アリアがいつも一緒だなんて 、けがわらしい!」

分かる、分かるよ。その気持ち。

「風魔〜、お前は?」

「私は構いません」

え?良いの?こいつ、金が掛かんねえから受け たろ。

「飛闇〜は、いっか」

「いや!聞きましょう!俺は白雪さんとどう「 言って良いのか?」・・・分かりました。白雪 さん、あんたも受ければ?今日から火野は俺ら の部屋に住むことになってるから、あんたも一 緒に住めば?キンジと一緒に」

こうなれば、徹底的にストレス解消するしかな い。

「き、キンちゃんと一緒に・・・・・受けます !アリアに護衛を頼みます!」

「契約成立ね」

ニヤリと笑った神崎の横でキンジは「俺の意見 は?」と涙を流していたのは

誰も気づかなかった。
















翌日、白雪さんが引っ越してきた。キンジと火 野はその手伝いをするらしい。俺は屋上にて電 話中。

「あんたでもわからんの?」

『すまない、リシュラ君の行動は私でも推理出 来ないんだ』

申し訳なさそうなシャーロックの声。電話した のは、天龍のリシュラの行動を聞くためだ。世 界一の頭ならと聞いてみたがさすがに龍の事は 無理みたいだ。

「いや、頼んだのは俺だからな」

『そうかい。そういえば、そろそろ動く頃だよ 』

「ジャンヌか?」

『そうだよ。彼女が言うにはそろそろ仲間割れ をさせるらしい』

「そっか、じゃあ俺も協力する。あいつによろ しく伝えといてくれ」

『分かった。じゃあね』

着られた携帯をポケットに直しながら考える。

(まずは・・・・・・様子見だな。それからだ )

部屋の片づけはめんどいので昼寝をすることに した。起きたら3時になっていた。さすがに眠 りすぎたと思い、部屋に戻ろうと起きる。

その時、着信が来た。知らない番号だ。

「もしもし?」

「君が『アバドン』かい?」

「誰だ」

一瞬で、雰囲気が変わる。何せ、俺がアバドン という事を知ってるのは、デカい裏

組織ぐらいだからだ。

『4時に指定の場所に来てくれ。武偵高の制服 でね。場所は空き地島』

そう言って切れる。

(行ってみる価値はあるな)

急いで部屋に戻り、制服に着替え、廊下に出る と火野が居間から出てきた。

「あれ?審治、何処に行くんだ?制服何か着て 」

「ちょっとな。多分遅くなる。キンジにもそう 伝えといて。行ってきます」

「行ってらっしゃい」

玄関を閉める時「あなた」と聞こえたのは気の せいかな?
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