緋弾のアリア〜龍偵〜

□第9鱗
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部屋に帰り着いた俺はさっそく寝ようと寝室に 向かい

キンジが寝てるのを確認して、その上の段のベ ットに寝ころんだ。

「あ〜疲れた。ん?」

ふと横を見ると隣のベットの上段に神崎が寝て いた。

「結局泊めたのかよ」

追い出そうかなと思ったが寝てしまった。














朝、6時半

「バカキンジ!起きなさい!」

最悪の声で目が覚めてしまった。

(朝からうるせーな)

「朝ご飯!出しなさいよ!」

「し・・・・る・・・・・か!」

キンジの声が途切れ途切れなので下を見てみる と、神崎の足に顔面

を踏まれていた。

「朝っぱらからSMプレイかよ」

俺のツッコミで神崎が顔を上げる。(キンジは 踏まれ続けてる)

「審治!ちょうど良かったわ!」

「飯は自分で作れ」

「あんたはあたしのドレイよ!ドレイなら主人 の朝ご飯を出しなさい!」

言い返すのも怠くなってきたので無言で部屋を 出る。

風呂に向かってシャワーを浴びる。

神崎は俺がシャワーを浴びようとしたら出て行 った。

「ああ、さっぱりした」

制服に着替えて朝飯を作る。

キンジたちはまだ言い合ってるようだ。

(餌 キンジ に食いついてる内に食っちゃお)

白ご飯に目玉焼き、ベーコン、コーヒーをテー ブルに置く

「いただきます」

食おうとしたら神崎とキンジが出てきた。

(チッ!邪魔者が来たか)

案の条、一人分の飯しかないのを見ると

「あたしのは!?」

「餓死しろ」

言い捨てて食べ始める。

「審治、俺のは?」

「コンビニで買え」

「何で俺も!?」

「その疫病神を追い払ったいいぞ」

「誰が疫病神よ!」

ピンポーン

「誰だ?」

「火野に一票。キンジ出てこい」

俺は食ってしまわないと神崎に食われるからだ 。

「火野だったぞ」

「なんだそのやっぱりみたいな口の言い方は」

キンジの後ろから火野が来た。

「おはよう、火野。飯か?」

「そうだ。いいか?」

「ちょっと待ってろ」

1分で食い終わる。

「座ってな。火野、キンジ」

「「ありがとう」」

礼を言って座るキンジと火野。

5分で出来た。

「「いただきます」」

二人ともすげー速さで食い始めた。

理由は神崎がねらってるから。今は俺が真滅天 で防いでいる。

「「ごちそうさまでした」」

「おそまつさまでした。片づけたらいくぞ」

片付けをしている時は俺が神崎を封じていた。

「んじゃ行くか」

「ああ」

「神崎、お前は後で来い」

キンジが神崎に言うと、

「なんでよ」

「何でも何も、ここは男子寮だぞ。見つかった ら面倒なことになる」

「うまいことを言って逃げるつもりね!」

「同じクラスなんだし隣の席だぞ!逃げようが ないだろ!」

(言ってて悲しくなんないか?)

「いやよ!逃がすもんか!あんたはあたしのド レイだ!」

がぅ!っとキンジの腕に噛みついた。

「キンジ、そいつお前が処理しろよ。火野、行 こうか」

「ああ、遠山。またな」

「おい!まっ!いてて!」

キンジをほおってバスに乗る。

いつも通りの後ろに座った。レキは先に座って た。

「おはよう、レキ」

「おはよ、レキ」

「おはようございます、審治さん、火野さん」

いつも通りの無表情だな。

バスが発進した。

(キンジ、また乗り遅れたりしてな)

「そうだ、火野。神崎について調べてくれ」

「何故だ?」

「敵は知っておいた方が良いだろ」

「敵なのか?」

「敵だ」

「そうか。その代わりになぜ神崎がお前達の部 屋に居たのか教えてくれ」

隣のレキがピクッて反応したような。

「カクカクシカジカでな」

「なるほど。キンジも落ちたな」

「ああ、ついでにキンジがロリに走ったって広 めといてくれ」

「わかった」

















昼休み、屋上にて

「さて、金欠姉妹。情報を聞こうか」

俺の前には風魔火野と風魔陽菜がいる。横はキ ンジが。

「とりあえずその言い方止めてくれ」

火野は嫌そうに言ってきた。

「なんで?姉妹なんだし」

「そうでござる、姉上。何故嫌がるのでござる か?」

「私はあの家を出たんだぞ。知ってるだろう? 」

「ああ、理由は金がない」

「そうだよ。親に勘当されたんだから」

「それでも姉上は姉上でござる!」

風魔が必死の目で火野にしがみついている。

「ほら、尊敬されてるじゃねえか」

「よかったな。火野」

「よくない。陽菜!お前も離れろ!あとそのし ゃべり方何とかしな!」

「何とかと申されましても、もう染み着いてる のでござる」

「はあ、我が妹ながら恥ずかしい」

「姉上!今私のことを妹と!姉上ー!」

「あーもう。よしよし泣くな、陽菜」

髪を撫でながらあやす姿は姉の姿だ。

(茶番?)

「あ〜、そろそろ本題に入っていいか?」

「あっ、いいよ。ほら陽菜泣き止め」

「はい、ううっ」

まだ泣くのでハンカチを渡す。

「ううっ。ありがとうでござる」

涙を拭いてやっと本題だ。

「んじゃ、情報は?」

「ええと、とりあえず遠山、お前アリアファン クラブの男子が『キンジ殺す!』

とのことだ」

「なんで!?」

「それはどうでもいい。俺は無害だ」

「お前はな!」

「師匠、がんばるでござる」

「次は・・・強襲科の評価はSだ」

Sね・・

「師匠もSでしたな」

「こいつは一年の時だけだ」

「師匠・・・・」

「なんだその哀れみの目は」

「次に、徒手格闘が上手い。流派はなんでもあ りのバーリ・トゥードを使える」

「え!?あいつ格闘いけんの!?でも瞬殺され てたぞ」

「それはお前だからだ。次は拳銃とナイフは天 才的だ。どちらも二刀流。

両利きだそうだ」

「へ〜」

「それは見たことある」

「以上だ」

「よしありがとな」

「いや、かまわない。陽菜、次はお前だよ」

「なんだ。風魔も調べたのか」

「はい!姉上とは別の分類でござる!神崎どの の実績は、今は休職されてますが

14歳からロンドン武偵局の武偵として活動 していて一度も犯罪者を

逃したことがないのでござる」

「すっげ!」

「逃したことがない?」

「はい。99回連続で」

「なんだ・・・それ」

「天才・・・・か」

「他は?」

「え〜祖母がDameの称号をもってるでござ る」

「それって、イギリスの王家が授与する称号じ ゃねえか。あいつって貴族かよ」

「そうでござる。あとは・・・二つ名でござる 」

「二つ名って豊富な実績を誇る有能な武偵がつ けられるやつだよな」

「そうだ。審治も持ってるよな」

「『AHS』のことか?あれは二つ名ってゆう よりキンジの根暗とかに

近いぞ。あと昼行灯」

「うっさい」

「それで陽菜、神崎のは?」

「はい!姉上。双剣双銃のアリア《カドラ》で ござる」

「双剣双銃?」

「珍しいな。双剣双銃とは。ん?どうした審治 」

「双剣双銃?双剣双銃のアリア・・・・・・・ あっ!!」

思い出した

「どうした?大声だして」

「ちょっと急用を思い出した!この件は今度お 礼する!じゃな!」

「ちょ、ちょっと待て!ここ屋上だぞ!」

シカトして飛び降りる。上から悲鳴が聞こえた が気にしない。

どんどん地面が近くなる。その時落下スピード がどんどん落ちていき

地面すれすれで止まる。すぐに地面に足をつけ 走り出す。走り去った

後で着地地点の地面がへこんでいるのを生徒 が目撃した。









人気が無い場所に着き、携帯で一つの番号を押 す。

「やあ、審治君。どうしたんだい?」

シャーロックがでる

「あんたに昔言われたやつが来たよ。知ってる だろうがな」

「アリア君かい?で、どうだった?」

「弱くて話にならん。あ、でも髪型はあんたが 望んだ通りだったぞ」

「そうかい。良かった」

「そんで?どうすんの?捕まるの?俺」

「いや。君はこのまま武偵として生きてくれ。 アリア君にはいずれ私から

話すよ。」

「そっか。ならありがたい。じゃな」

「あ、待ってくれ。いま武偵殺しが起こってる だろう?あれには

手を出さないでくれないかい?」

「・・・・・了解」

切った携帯をポケットにしまう。

「どうなるか。キンジ、お前次第だ」
 

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