緋弾のアリア〜龍偵〜

□第8鱗
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小学4年の時、両親がケンカした。

些細なことだった。すぐ治まるだろうと俺は自 分の部屋のベット

で終わるのを待っていた。けど親は俺にとばっ ちりをとばしてきたんだ。

よくある事だったから俺はベットだ丸くなって 耐えていた。

「まて!よくあることなのか!?」

「俺ん家じゃよくあることだよ」

「そ、そうか。続けくれ」

背中で父の拳を受けてた。

子供の頃からどこで受ければ分かってたから大 して痛くなかった。

「まった!10歳で知ってたのか?」

「よくあることだったから。」

「・・・・・続けてくれ」

一発、頭に当たった。その時、

「とんじゃって、気が付いたら瓦礫の中だった んだ。」

「ちょっと待て!結構とんだぞ!?何故瓦礫! ?」

「え〜っと、これ見てみ。」

箱を取り出し指輪を見せる。

「これは?」

「俺が入って一年ぐらい経ったら、向かってき た奴等を容赦なしに殺しまくったじゃん?あれ の原因みたいなもん」

「ああ、あれか。あれはムゴかったぞ。」

「だったね〜。内臓を全部外に出してやったり 、全身の皮剥いだり・・・・」

「やめて!思い出したくない!」

「あ、ごめん。話戻すけど、あれは俺の中の・ ・・獣?まあいいや。獣の破壊行動なの。いつ もは抑えてんだけどたまにとぶんだよね〜」

「ここでとぶなよ」

「あ、大丈夫大丈夫。この指輪に俺の中から移 したんだ」

白い指輪を渡す。

「これは・・・・・見たこと無い物質だな」

「それは獣どもが造ったやつでその中を獣ども の住処にしたんだ」

「自我が有るのか?」

「そうだよ。簡単に言えば意志のあるエネルギ ー体だよ」

「なるほどな」

いいながら指輪をはめる。

「あ、そろそろ返して。今は寝てるけど起きた らジャンヌを消し飛ばしちゃうよ」

あわててはずして返してくる。

「話を昔に戻すけど、頭を殴られた衝撃で無意 識に抑えていた破壊衝動が爆発してぜ〜んぶ破 壊しちゃったんだ。その後どうするか考えて、 冒険に出よう!ということになって冒険ってか 旅にでたんだ。」

「そこは普通泣くとかじゃないのか!?」

「子供って冒険に憧れるんだよ」

「割り切りすぎだ!悲しみは無かったのか!? 」

「ん〜有ったよ。一粒の涙っていいよね。そこ に全てが詰まってる!って感じで」

「本当に小学生なのか?」

「何その目。まあ慣れてるけど。それで近隣の 県に旅に出て、外国行って、イ・ウーの使者が 来て、そいつぶっ殺して・・・・・・」

「まて!ほんとに子供か!?いきなり県に行っ て外国行くのか!?金はどうしたのだ!?食い 物は!?言葉は!?」

「近くの暴力団とかマフィアとかの奴らを殺し て得た。言葉はこれで」

そういって眼を指さす

「そうか。無理矢理てなづけたのか」

「そゆこと。便利だよこの力。父親のは殺すの にぴったりだし。」

「そういえばお前はそれぞれの一族の血を一番 濃く受け継いでいるのだったな」

「そうだよ。しかも母は一族でも珍しくもう一 つ力があったんだ」

「どんな力だ?」

「俺の名前の漢字を思い出してみ」

「えっと、審判者の審に治すか。癒しか?」

「まあ近いな。簡単に言えば再生だね。視た物 を巻き戻す力。」

「それはいつ分かったんだ?」

「えっと・・・高1の時に捕まえないといけな い奴にさ、致命傷を5個ぐらい

つけた時だったはず」

「最悪だな。もっとロマンチックな見つけ方は 無かったのか?」

「たとえば?」

「そうだな・・・・仕事で組んだ女性が致命傷 を負い、助けたいと願ったときに・・・・・と か」

「むりでしょ。あまり組まないし、傷を負わせ る前に殺すし」

「・・・・・・・・武偵法9条を知ってるか? 」

「知ってる。・・・・・一時間経ってる。そろ そろ着くんじゃない?」

「そうだな」















「久しぶりだな」

「そうだろう。約二年ぶりだからな」

懐かしく思ってるとき、そこにひょろ長い、痩 せた身体。

右手に持った古風なパイプ、左手にはステッキ をついてきた男。

「やあ、久しぶりだね。審治君」

「久しぶり、シャーロック」

「教授 プロフェシオン 、審治を連れてきました」

「ご苦労だったね、ジャンヌ君。昔話は楽しか ったかい?」

「はい」

「相変わらずだな。二十歳だぜ。どう見ても」

「まあね。」

「それで依頼内容は?」

「そうだね。連いてきてくれ」

歩き出すシャーロックの後ろを連いていく俺と ジャンヌ。

「そういえば、イー・ウーに入った理由は何な のだ?」

「ああ、言ってなかったな。えっと、どこまで 話したけ?」

「使者を殺したとこまでだ」

「ああ、え〜と最初の使者から10人目ピラミ ッド内でを殺した後にパトラとブラドだっけ? 二人が教授の命令だ、とか言って向かってきて 、ブラドの全身をテニスボールみたいに圧縮し て砂に埋めて、パトラはピラミッドを破壊して 生き埋めにした。そしたら・・・・・」

「まて!ブラドに勝ったのか!?」

「そうだよ?」

すごく驚いた顔で見てきた。

「? あんな下っ端がどうかしたの?」

「あいつは、ジャンヌ・ダルク27世の双子が 初代アルセーヌ・リュパンと組んで引き分けて いるのだ。」

「つまり、仇敵ってことか」

「そうだ」

「あいつってそんな強かったっけ?」

「着いたよ」

そう言われて前を見ると

「独房か?」

見事な牢屋が在った。中には一人の男がいた。

「彼はイ・ウ−の事を知ってしまったんだ。そ れで彼からイ・ウーの事を聞き出して欲しいん だよ。」

「そんなもん自白剤で聞き出せよ。それか脅せ ば」

「そうしたいのだが、彼はどうやら自分を薬漬 けにしてしまったんだよ」

「自白剤は効かないか。脅しは?」

「心が死んでしまってるようなんだよ」

(まあ、見れば分かるがな。目は白目に近いし 、顔に生気が無い。)

「そんななら殺せば?」

「そうしたいのだがどうゆう経由で知ったのか 知りたいのだよ」

「なるほど。でもお前って俺の力使えたよな? 」

「私のは弱すぎるんだよ」

「あ〜。了解」

目を瞑り、少し念じ目を開ける。

「目の模様が変化した?」

ジャンヌの言葉通り、変わっているらしい。

「これってどうゆう風に変わってるんだ?」

「そうだね。最初は写輪眼の玉が細いひし形な ったみたいだったけど今は、そうだね・・・・ 」

少し考えるようにした後顔を上げる。

「三本の爪かな」

「ですね。青い獣の爪痕みたいな真っ直ぐな縦 線が三本。」

ジャンヌの補足で分かった。

「まあ、始めますか」

そして男の目をみる。

「あんたがイー・ウーについて知ってることを 喋って貰おう」

男の頭が脈打ったかのように動いた。

「私は・・・・・・」

話し始めたので俺は外にでる。

ジャンヌと一緒に。シャーロックは喋ってるの を書き込んでいる。

「さっ、終わった終わった。楽だったな」

「これが終わったら帰るのか?」

「だろうな。さみしい?」

「別に」

プイっと顔を背けるジャンヌ。

「そっ、じゃあ帰るわ」

「あっ、えと、そ、そうだまだ剣を交えてない ぞ!」

あわてたように剣を抜くジャンヌ

「さあかかってこ・・・・い?」

「ジャンヌ、俺と戦わない方がいいぞ。気を抜 くと死ぬことになる」

ジャンヌの後ろに周り、真滅天を首に充てる。

「い、いつのまに?」

「負けを認める?」

少し刃を食い込ませる

「・・・・・わかった」

首から刀を外し鞘に納める。

「んじゃ」

「ま、まて。あと少しで終わるだろうから、金 を受け取るのだろう?」

「そうだったな。じゃまっとくわ」

「うむ、そうしろ!」

すっごく嬉しそうな顔。

「そういや、リュパン一族って何世までいんの ?」

「今は四世だな」

「へ〜どんな奴だろ」

「会ってるぞ。お前はすでに」

「へ?誰?」

「教えない。いくらお前でもな」

「教えて!」

「だめだ」

(ちっ!・・・・そういやジャンヌってあれし たらほとんど喋ったよな。でもあれってセクハ ラになるよな。ま、いっか)

「ジャンヌ」

「だめな!?」

横を向こうとしたジャンヌを優しく抱き寄せる 。

「教えて?」

「わか・・・・った。峰 理子だ」

とっても真っ赤な顔になっているジャンヌ。い つもはクールだけどこうゆうのは弱いみたいだ 。

「えっ!?理子さんってリュパンなの?」

「そうだ、ってっは!私は何て事を」

しまった!という顔で離れたジャンヌ。

「相変わらずだな。抱きしめられたら喋っちゃ う癖」

「癖ではない!これは、その・・・」

思い出したのかポッとままた赤面するジャンヌ 。

「でも理子さんがね〜」

「ううっ!すまない理子。私は・・・私は」

何か壊れてる?

「ジャンヌ〜戻ってこい。誰にも喋んないから 」

「ほんとか!?嘘じゃないな!?」

涙目で詰め寄ってくるジャンヌ

「嘘じゃない。約束する」

「そうか。って待て!何でいきなり抱くのだ! ?」

思い出したように赤面しながらも怒った顔をす るジャンヌ。

「だって教えてくれないから」

「お前はそれだけで抱くのか!?他の女もか! ?」

「何言ってんの。ジャンヌだから抱いたんだよ 。じゃないとセクハラになるからな」

「そうか。ならいい」

ほっと安堵するジャンヌ

(いい匂いだったな。ってかいいのか?)

軽く疑問を持ったがシャーロックが出てきたの で振り払った。

「やあ、助かったよ。審治君」

「どういたしまして。んじゃ金は?」

「振り込んでおいたよ。あとで確認してくれる かい?」

「了解、んじゃ帰る」

「もうかい?」

「ああ、明日も学校だしな。」

「そうだったね。ジャンヌ君送って貰えるかい ?」

「別に良いぞ」

「いや、私も日本で仕事があるのでな」

「じゃっお願いするわ」















潜航艇内

「日本で何すんの?」

「秘密だ」

「抱きしめようか?」

「・・・・・星伽白雪という女をさらうのだ。 」

赤面になりながらも教えてくれる

「へ〜白雪さんを?」

「ああ、奴は使えるのでな」

「がんばれ〜」

「止めぬのか?」

「止めるきなしだよ。俺に得ないし」

「そうか・・・・ふぁむ」

必死にあくびを我慢している顔だ

「眠いの?寝れば?」

「しかしお前が居る中で眠るわけにわ」

「ふ〜ん。がんばって起きとけよ。俺は寝る」

と言って席を横に倒して寝る。

「ずるいぞ!自分だけ!」

ジャンヌの方を向く。

「ズルかねえだろ。ジャンヌも寝れば?自動操 縦なんだろ?」

「ううっ。なら・・・・・一緒に寝ても良いか ?」

「何で?」

「だって久しぶりに会ったんだし・・・・」

「そりゃ武偵高に入るまでは一緒の部屋だった けどもう17だぞ?」

「ううっ。そうだ!抱きしめた罰だ。それなら ・・・・」

「お前貴族だろ?いいのか?」

「うっ!」

うなだれるジャンヌを放置だ逆を向き寝る。寝 たふりをする。

そしたら、俺が寝たと判断したのか、そっと寄 ってきて横になる。

(甘えん坊は変わんねえな)

そしてロングコートをかけてあげ、寝る。

















目を覚まし上半身だけ起こす。

機器を見ると目的地に着いてた。朝6時だ。3 時間は寝てたらしい。

隣にはジャンヌが寝てる。起こすのも可哀想な のでそっと起きあがり、

出ようとすると、

「審治?行くのか?」

振り向くと目を擦りながらこっちを向いている ジャンヌがいる

「起こしたか?」

「大丈夫だ」

といって起き上がり、近ずいてくる。

「じゃあな、ジャンヌ」

潜航艇の蓋を開け外にでる。

そこは空き地島だった。

「審治」

声に下を向けばロングコートを出している

それを屈んで取ろうとしたら急にジャンヌが身 を乗り出しキスをしてきた。

「じゃ、じゃあな」

顔を真っ赤にしながら蓋をしめ潜航艇を出発し たジャンヌを見送りながら

(ジャンヌ、まさかね・・・)

と考えていた。
 

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