緋弾のアリア〜龍偵〜

□第7鱗
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「さて準備開始っと」

寮に帰ってきた俺はさっそく準備を始めた。

「とりあえずこいつから始めるか。」

そうしてM1911A1をホルスターから抜く 。

「龍振爪を放ったからおかしくなってなければ 良んだけど」

カチャカチャと分解し始める。

「大丈夫だな。これを付ければ良くなると思う んだけど・・・」

サイレンサーを取り出し付ける。

「・・・良し。大丈夫かな」












30分後

俺は磨いていた指輪を置く。

白、黒、赤、青、茶の色をした指輪だ。

「こんなものか。よし準備完了!」

ガチャッ

「ただいま」

キンジのお帰りだ

「お帰り」

「準備は出来たのか?」

ソファに座りながら聞いてくるキンジ。

「ああ、完了した。」

「そっか、だけどやりすぎだぞ。」

「なにが?」

「神崎のことだ」

「ああ。あいつどうなった?」

「送り込まれた後すぐ意識が戻ってお前を襲い に行こうとしたぞ」

「来ても良かったのに」

「お前、殺そうとするだろ」

「ん〜多分」

「だから俺らで止めたんだぞ。あの野獣を。レ キとか火野、不知火も」

疲れた顔を浮かべながら話すキンジ

「お疲れさん。コーヒー飲むか?」

「ああ、頼む。」

お湯を沸かし始める。そのとき

「そういやお前って神崎に何かとまとまり憑か れてるらしいな。席も

あいつがご指名したんだろ?」

「ああ、ヒスッた俺に興味が出たらしい。」

「へえ〜。」

ピンポーン

「誰だ?」

俺は玄関の扉を開けた。

「みつけた!」

ガチャ!バタン!ダァン!ガン!ガチャガチャ

今起こったこと。俺を見た瞬間何故か来た神崎 がガバメントを構えたので

俺は防弾扉を閉めた。そして神崎が撃った弾が 防弾扉に弾かれる音が聞こえ、

俺が鍵とチェーンを付けた。以上!

「審治?誰だったんだ?」

音を聞きつけたキンジ登場。

「神崎だ」

「何で?」

「知らん!」

俺が知りたいわ

ピンポーン

「どうする?」

キンジ、それは野暮な質問だぜ。

「無視しよう!」

「わかった。」

ピンポーン・・・ピンポーンピンポーン・・・・ ・ピポピポピポピピピピピピピ

ピンポーン・・・・・・ピポピポピポピポピポ ピポピポピポピポピポピポピポピポ

ピポピンポーン・・・・・ダァン!・・・ダダダ ダダダダァン!ガチャ・・

ダダダダダダダダダダァン・・・・・・・・・ ・・・・・

「行ったか?」

「多分。」

あぁうるさかった。

「てか途中から発砲音に変わってなかったか? 」

「気にすんな」

些細な問題だ。

ブーブーブー

「審治、お前の携帯だぞ」

「ん?ああ、さっきマナーモードにしたの忘れ てた。はいもしもし」

「審治さん、レキです」

「あ、レキさん?」

「敬語・・」

「レキ、どうかした?」

あぶねえ。まだ慣れないな

「アリアさんがベランダから審治さん達の部屋 に入ろうと屋上からリペリングをしています。 」

「え!?」

ガラッ!

窓が開く音がしたので振り向くと、

「今侵入しました。」

「うん、見えてるよ。ありがとレキ。おかげで 心の準備ができたよ。じゃっ。」

神崎Hアリアが居た。

「神崎!?どっから入ってきてんだよ!」

心の準備が出来てなかったキンジは驚いている 。

「あんた達が玄関を開けなかったからよ!」

「開けなかったらベランダから侵入か。どんな 教育うけてんだか」

「あんたに言われたくないわ!人の顔見た瞬間 閉めたくせに!」

「人の顔見た瞬間銃ぶっ放す奴に言われたくね えよ」

「まあいいわ。許してあげる感謝しなさい!」

「こっちの話を聞けよ」

それもシカトしてソファに座って

「コーヒー!エスプレッソ・ルンゴ・ドッピオ !砂糖はカンナ!」

神崎は呪文を唱えた!だが何も起きない!

「ほら!早く準備始めなさい!無礼な奴らね! 」

何言ってんの?こいつ

「インスタントでいいだろ」

淹れるんかい。

(お人好しだな。キンジは)

3人でコーヒーを飲む。神崎がいちゃもん付け てきたが二人ともスルーした。

「それで何の用だ?」

キンジが聞くと神崎は立ち上がり、

「二人とも、あたしのドレイになりなさい!」

指を俺らに向け言い放った。

「はい!ストーップ!何言ってんの?てかドレ イってなんだよ。」

「どういう意味だ」

「強襲科であたしのパーティーに入りなさい。 そこで一緒に武偵活動をするの」

ソファに座りながらこれまた勝手なことを言い やがった。

「何言ってんだ。俺は強襲科がイヤで、武偵高 でまともな探偵科 インケスタ

に転科したんだぞ。それにこの学校からも、 一般の高校に転校しようと

思ってる。無理に決まってる」

「俺も無理。あんたと居ると疲れそうだし面倒 くさい。」

「あたしにはキライな言葉が三つあるわ」

「「人の話を聞け!」」

おぉ!見事なハモリ。

「『無理』『疲れた』『面倒くさい』。これら は、人間の持つ可能性を

自ら押しとどめる良くない言葉。あたしの前 で二度と言わないこと。」

(マジで自己中だな)

「あんた達はフロントが良いわね。あたしと一 緒よ」

「最悪だな」

「本当に良くない。そもそも何で俺らなんだ」

「太陽は何で昇る?月は何故輝く?」

「教えてほしいのか?」

「あんたたちはまるで子供みたい。質問ばっか で少しは自分で考えたら」

「あんたは少しは人の話聞いたら」

「審治、こいつとは会話のキャッチボールが成 り立たないからあきらめろ」

「でもさ、一番子供のなりしてる奴に子供みた いって言われたら ムカつくじゃん?ってかお前も少しは言い返 せよ。」

「いや、どうせ聞かないだろ」

「確かに」

「なんですって!どこが子供だっていうのよ! 」

よろしい教えてあげましょう

「まずしんちょっむぐっ!?」

言おうとしたらキンジに口を塞がれてしまった 。

「と、とにかく帰ってくれ」

口を塞がれたので首を縦に振る。

「まあ、そのうちね」

「そのうちっていつだよ」

「あんた達が入るまで」

「でももう夜だぞ?」

「長期戦になる場合は泊まっていくわ」

(は!?)

「は!?ちょっ、ちょっとまて!なにいってん だ!絶対だめだ!帰れぇ!」

驚きのあまり塞いでてた手を放して叫んでるキ ンジ。

「うるさい!泊まってくったら泊まってくから !」

(なんなんだこいつは)

あまりの自己中っぷりに唖然とする俺。

「でてけ!」

「な、何で俺らが出て行かないと行けないんだ よ!ここは俺らの部屋だぞ!」

「分からず屋にはお仕置きよ!しばらく戻って くるんじゃないわよ!

従わないなら風穴開けるわよ!」

(でたー!実力行使!それなら俺も)

腰から真滅天を抜こうとすると

「審治!やめろ。一時出るぞ!」

「・・・・へいへい」

仕方なしにロングコートを取って、指輪を全部 黒い箱に納めようとテーブル

から一つずつ取っていったら。最後の赤いやつ を神崎が先に取った。

「なにこれ、綺麗!」

「おい、返せ。」

「少し待ちなさいよ。わあ、ぴったりになった 。」

勝手に指輪をはめやがった。

「これは所有者の指にぴったりになるようにな るんだ。そろそろ返せ。」

「いや、所有者にってことはこの指輪はあたし を選んだってことよ。

だからあたしの物よ」

「そういう所有者じゃなくて持ってる奴ってこ とだ。さっさと返せ」

「いい物ゲットし」

ダダァン!

二つの穴が神崎の後ろの壁にできた。

「いい加減にしろ。死にてえのか?」

静かでしかし殺気を帯びてる声。

「・・・・・ごめんなさい」

今度は素直に返してくる。

「二度とこいつらに触れんな」

そう言って部屋を後にした。














コンビニにて

「あ〜苛つく」

「大丈夫か?」

「大丈夫じゃねえぞ!こいつらが寝てるから良 かったけど起きてたら

あいつ触れた瞬間塵になってたぞ!」

30分ほど俺らは愚痴ってた。

「そろそろ帰るか」

「俺は直で依頼の待ち合わせ場所に行くことに する」

「どこ?」

「教えない、明日の朝までには戻ると思う。も しかしたら一限目に遅れるかも」

「わかった。気を付けろよ」

「おお、じゃな」

「ん?待て審治」

「どうした?」

「俺一人?」

なんだその世界の終わりみたいな顔は

「だぞ」

「どうすんだよ。あの野獣を俺一人で相手すん のか?無理だろ!」

「あ〜、がんばれ〜。んじゃ」

俺は走って逃走。

「あ!この薄情者ー!」

知るか










「そろそろ来る頃だな」

俺は夜の海を眺めながら待っていた。すると、 目の前に

潜航艇が浮上してきた。

「そういや、あそこって潜水艦だったな。ボス トーク号だっけ?」

「その通りだ、飛闇審治。」

潜航艇の中から声が聞こえてきた。女性の声だ 。

「ん〜?この声ってどっかで聞いたことあるよ うな」

「私だ。覚えているか?」

中から現れたのは西洋の甲冑を身につけている 。

「ジャンヌさん?ジャンヌ・ダルク30世か! 」

「その通りだ。覚えていてくれたのだな」

嬉しそうに笑うジャンヌさん

「綺麗になりましたねえ」

「そ、そうか?」

「はい!最後に会ったときは可愛いが合ってま したけど、今は綺麗が合ってます」

「そ、そうか。ありがとう」

褒められたら軽く俯くのは直ってないようだ。

「ところで依頼の内容はジャンヌさんが?」

「いや、今からボストーク号に向かう。乗れ」

ジャンヌさんに続いて乗り込む。

「これは?」

「『オルクス』だ。元は海水気化魚雷 スーパーキャビテーション だ。それを改造したものだ。」

「へ〜」

「発進するぞ」

「あれ?自動操縦ですか?」

「うむ。いつもは手動なのだが今回は審治、お 前と話をしたくてな」

「別にいいですよ。何を話しますか?」

「お前の過去だ」

「?なんで俺の過去を?」

「今思い返せば過去話をしたこと無いと思って な」

「確かに。11の誕生日時に入って14の誕生 日に武偵高に入ったですよね」

「丸3年、一緒に居たが話すことは訓練ばっか だったからな」

「仕方ないでしょう。あの時はジャンヌさんが 強くなることに必死でしたから」

「早くお前に追いつきたかったのだ」

「あれ?今は?」

「今はわからん。着いたら一回手合わせしたい のだが」

「いいですよ。やりましょう」

「よし。ところでその敬語、止めて欲しいのだ が」

「ああ、これですか?これはあの人に言われた んですよ。女性には

敬語を使うようにって。まあ、三名ほどタメ 語ですけど」

「なぜだ?」

「一人は突っかかってくるので距離が近くなっ てきたからで、一人はお願いされて、もう一人 はムカつくからです」

「最後がおかしいが、では私もお願いしてもい いか?」

「分かった」

「それでいい。では始めようか」

「過去ってどんなの?」

「なぜお前がイー・ウーに入ったかだ。あれほ ど衝撃的に入ったお前のことを知らない方がお かしいはずだが」

「それは俺が留守にすることが多かったからだ ろ。それはともかく、始めるか」

俺は記憶を掘り返しながら話し始めた。
 

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