緋弾のアリア〜龍偵〜

□第2鱗
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バスは早いせいか空いていた。

後ろの席に二人で座った。3人座れるの席に俺は真ん中に座った。

また一人バスに乗ってきた。乗ってきたのはレキだ。

名字は知らない。本人も知らないらしい。俺を見たレキは

ストッ

隣に座ってきた。

「おはよう、レキさん」

たまに組むときがあるので挨拶をしとく。

「おはようございます。審治さん」

いつも通り表情を変えないレキ。

「お前は女性に対して敬語になるよな。私にはタメ口のくせに。」

「不満か?」

「理由しだいだ。」

「理由は・・・・・無いな」

「何?」

疑問顔で後ろに一つに束ねた長い髪を揺らしながら向けてくる。

「女性に敬語を使うのは、生まれ付きだ。お前の場合は何かと突っかかってくるから距離が近くなったからな。そのせいじゃないか?」

「私、そんなに突っかかってるか?」

「思い出してみろ」

「・・・・・・・」

思い出そうと思案顔になる火野。結構時間が掛かりそうなので

外を見ようと隣を見たらレキがこっちを見てた。

「レキさん?何か?」

「いえ」

相変わらずの無表情で前を向くレキ。

(口がへの字になってたのは気のせいか?)

「審治」

火野だ。今度は逆の方向を見る。

「思い出したか?」

「いや思い当たることが無い」

「・・・・・・・呆れて物も言えないとはこのことか。」

「え!?私そんなに酷いことしたのか?」

「がんばって思い出せ。ついたぞ。」










火野とレキと別れた俺は教務科(マスターズ)に向かった。

「失礼します」

「きたか〜飛闇〜」

居たのは蘭豹ではなく煙草を吸ってる尋問科(ダギュラ)の綴だった。

「あれ?綴先生?蘭豹先生は?」

「なんか用が出来たみたいだ。この紙渡せってさ〜」

こっちを見ずに渡された紙には、

『校長から特別に許可をもらってSランクのままにしといたで。』

きたねえ字で書かれていた。これ酒の匂いすんぞ。大丈夫かこの学校。

「ランクはどうでもいいんだけどな」

独り言のつもりが聞こえてたみたいで綴がこっちに顔を向けてきた。

「どうでもよくねんだぞ〜、飛闇〜。ランクは依頼の基準を作るために

大事なものなんだぞ〜。わかったか〜?」

「あつっ!?」

手の平に根性焼きされた。一瞬で火傷しなかったとはいえ、教師がすることか?

「話はそれだけですか?なら始業式に行かないといけないんですけど」

「お〜いってこいや〜」

教務科を出た俺は爆発音を聴いて屋上に向かった。

屋上から俺はキンジがセグウェイに襲われているのが見える。

「なにやってんだ?」

目が良い俺は双眼鏡無しで見える。

キンジがヒステリアスモードになってるのも分かる。

そして、ツインテールの少女も一緒にいることも。

「もしかしてあの少女でなったの?」

その時、俺はまだセグウェイが活きてるのが見えた。

「あの馬鹿!、仕方ねえ」

右手をセグウェイに向ける。

「座標確認、ロック完了。さあ、圧し潰れろ!」

グシャッ!

セグウェイは上に重いものが乗っかったように潰れる。

キンジと居た少女が目を見開いているのが見える。

キンジも最初驚いたが、俺がやったと解ったのか笑みを浮かべた。

「後で殴るか。」

そう言う俺も笑みを浮かべていた。





後書き

火野の髪型が分かりにくい人は風魔陽菜の髪型と同じです。
 

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