緋弾のアリア〜龍偵〜

□第1鱗
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アメリカの都市から離れた場所に一つの家がある。

マフィアのボスがここにいるという情報を聞いてや ってきた。

ここを潰せば依頼は終了だ。

フード付きの黒いロングコートは闇に溶け込んでい る。

俺は玄関のチャイムを鳴らした。

中から黒人の男が出て来る。

「なんだてめえは」

男は訛りのある英語で聞いてくる。

俺は無言で男の首をはね飛ばした。素手で。

俺は死体を踏みながら家に入る。リビングだ。

「だれだてめえは?ジョンはどうした?」

一人の男がソファに座ってる。肥満の豚だな。

さっきの奴はジョンとゆうらしい。いまさらどうで もいいが。

「おい!答えろ!」

男は銃を突きつけてくる。そのぐらいじゃ俺は動じ ない

「あんたがボスかい?」

「てめえ武偵か?」

「そうだよ。依頼はあんたを生かして連れてこい。

つまり、他はどうでもいんだよ。」

「俺に手を出して見ろ。すぐに部下が集まるぞ。」

強気だな。

「あんたの部下ならとっくに豚箱に行ってるよ。半 分くらいは。」

意味ありげに笑ってやる。

「てめえ!」

怒りで顔を赤くしながら立ち上がる。

「あんたに選択肢をやろう。潔く捕まるか。半殺し にされて捕まるか。」

「ふざけんな!死ね!」

銃をぶっ放してくる。だが当たらない。すべて、俺 に当たる前に

消える。驚きながらも撃ってくるのは見事。けど無 駄弾だ。

「弾切れかい?じゃあ返すよ。」

右手で受け止めた弾をボスに向かって返す。

その時にボスはもう適わないと判ったはずだ。

なのに今度はテーブルを投げよう持ち上げる。

「無駄な抵抗」

テーブルを投げようとした時俺はもう前にいない。

「どこだ!?」

「後ろさ」

驚いて首を後ろに向けようとするがその前に俺が腹 に回し蹴りを食らわす。

首より下にしないと首が飛ぶからだ。

壁に吹き飛んだボスは仰向けに転がってなお立とう とする。

俺はキッチンから2本包丁を持ってきて上手く立ち 上がれない

ボスの両方の手の平に1本ずつ刺す。

「ああああああ!」

そこは「ぶひいいいいいい!」がよかったな。まっ 、いっか。

「あとは警察に任せるか。」

俺は家から聞こえる悲鳴をBGMに夜空を見上げな がら後にする。















携帯が鳴る音で俺は目ざめた。

アメリカから帰ってきた翌日の朝だ。キンジはまだ 寝てる。

寝ぼけ眼で時間を確認する。まだ6時だ。誰だ?

「はい、もしもし」

「やりすぎやこのボケー!!!」

聞こえてきたのは婚活失敗続きの蘭豹の怒鳴り声だ 。み、耳が

「な、なんですか?朝からでかい声出して」

「飛闇、お前今回何人殺った?」

えっと、本拠地に60人ぐらいいたから

「ざっと30人ぐらいですね」

電話越しに溜息が聞こえてくる。

「おまえ、またEランクやで」

「別に良いっすよ。ランクなんてどうでもいいんで 。」

「いい加減にせんと退学になるで。」

目がバッチリ覚めた。それだけは勘弁だ!

「マジですか!?気を付けます!」

「とりあえず、朝早く職員室来いやあ。ランクをそ のままにさせるためや」

そこはどうでもいいけど。

「では、」

携帯を切って、顔を洗いに行く。

鏡を見ると自分の顔が映ってる。

黒い髪、整った顔。世間でいうイケメン面らしい。

「どうでもいいけど、この眼がやっぱな〜」

眼は黒い瞳に赤の模様があるのだ。

母方の力の源である。

「ま、いっか。気にしない、気にしない。飯作るか 」

朝は和食に決めてるので、アジの開きに味噌汁、ご 飯。

いつも通りの朝食だ。

「いただき「ピンポーン」・・・・・だれだ?」

玄関を開けると、そこにいたのは

「おはよう審治くん」

「おはよ審治」

キンジの幼なじみの星伽白雪さんと俺と同級生の風 魔火野 ふうまひの だ。

いつも朝来る二人組だ。白雪さんはキンジの世話。 火野は

「おはよう、白雪さん。火野、お前はまた飯食いに 来たのか?」

「悪いか?」

「もう慣れた。上がってどうぞ。」

「「おじゃまします」」

「キンジを起こしてくるから座って待っててくださ い。」

靴を並べてる2人に言ってから寝室に向かう。

キンジはまだぐっすり寝てる。

「悪いなキンジ。」

謝ってから鳩尾に拳を叩き込む。

「ぐは!なんだ!?なにが起こった!?」

腹押えながら慌てるキンジ。

「キンジ起きな。白雪さん、もう来てるぞ。」

「審治?お前か?殴ったの」

「何言ってんだ?寝ぼけすぎだろ。顔洗ってこい。 」

「あ、ああ」

困惑顔のキンジを洗面台に送った。リビングに戻っ たら

「めしが・・・無い?」

米粒一つ残ってない茶碗があった。

ソファには申し訳なさそうな雰囲気を出している2 人が座っていた。

「「・・・・・・・」」

「白雪さんも?」

信じられん、生徒会長で園芸部長で手芸部長で女バ レ部長で

偏差値75の大和撫子の白雪さんまで人の朝食を食 うとわ。

「雪ちゃんは悪くないのだ。その、私が食い始めた から。」

「やっぱてめえかー!」

火野の首を絞めようと飛びかかろうと構えたら、白 雪さんに止められた。

「落ち着いて審治君。私も同罪だよ。あまりに美味 しそうに火野ちゃんが

食べるからつい私も。」

「ついで人の飯食う人はそういないよ?」

「だが実際うまいぞ」

「ほんと。どうやったらこんな上手に作れるの?」

「褒めれば助かるとでも?ははは、甘いね!」

瞬時に膨れ上がった俺の殺気に涙目で抱き合いなが ら振る

えてる2人に手刀で首を狙おうとしたら、キンジに

後ろから羽交い締めされた。

「キンジ、放せ!こいつらを殺らないと気が済まね え!」

俺は暴れる。

「落ち着け!朝っぱらから人を殺すな!」

「殺らせろ!いいから殺らせろ!」

その後2人が俺の殺意が収まるまで土下座で謝り続 けること

で収まった。朝飯は白雪さんが持ってきた重箱をみ んなで食べた。

「じゃあキンちゃん、先に行くね。あ、あとでメー ルくれたらうれしいです!」

そしてさっさと行ってしまった。

「んじゃ俺も行くかな。」

二人揃って驚いた顔で見て来やがった。

「お前が?珍しいな。」

「いつも遅刻ぎりぎりなのにな。」

「うっせえ、教務科にアメリカの依頼のことで呼び 出されてんだよ」

「なら私も行こうかな。遠山はどうする?」

「俺はメールのチェックしてから行くから先に行っ ててくれ。」

「そうか」

「バスに乗り遅れるなよ」

「ああ」

ということでキンジを置いて二人でバスに乗って登 校することなった。
 

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