恋愛無関心症患者のカルテ

□05
1ページ/5ページ




本日夜7時。

今月初めての矢張会が行われる。

御剣は溜息をつきつつも、携帯で矢張の番号を呼び出して掛けた。



***



「…私だが」

『おう。どうした?』

「すまない。今日の集まりは…欠席させてくれ」

『あ?仕事立て込んでんの?約束取り付けた時は行けそうって言ってたじゃねーか』

「いや。仕事ではないのだ」

『じゃあ………っと、分かったぜぇ〜当ててやろうか?』

「ム」

『オンナだろ?例の、裸の彼女』

「誤解を招く言い方は寄せ…まぁ、貴様の言う通り、彼女絡みだが」

『お前も遂に真実の愛に目を向けてくれるようになったかぁ〜うう、今夜は赤飯だな!御剣!』

「…何故そのような話になるのか、さっぱり理解が出来ないのだが」

『だって〜…俺らとの飲み会より、恋人を優先させるなんて、今までのお前になかった事だろ?』

「そういう意味で欠席連絡をしたのではない」

『お?じゃあどういう意味で?』

「………手短に話すが…」

はぁ、と重々しく溜息をついて、御剣が事情を説明しだした。



***
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ