恋愛無関心症患者のカルテ
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本日夜7時。
今月初めての矢張会が行われる。
御剣は溜息をつきつつも、携帯で矢張の番号を呼び出して掛けた。
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「…私だが」
『おう。どうした?』
「すまない。今日の集まりは…欠席させてくれ」
『あ?仕事立て込んでんの?約束取り付けた時は行けそうって言ってたじゃねーか』
「いや。仕事ではないのだ」
『じゃあ………っと、分かったぜぇ〜当ててやろうか?』
「ム」
『オンナだろ?例の、裸の彼女』
「誤解を招く言い方は寄せ…まぁ、貴様の言う通り、彼女絡みだが」
『お前も遂に真実の愛に目を向けてくれるようになったかぁ〜うう、今夜は赤飯だな!御剣!』
「…何故そのような話になるのか、さっぱり理解が出来ないのだが」
『だって〜…俺らとの飲み会より、恋人を優先させるなんて、今までのお前になかった事だろ?』
「そういう意味で欠席連絡をしたのではない」
『お?じゃあどういう意味で?』
「………手短に話すが…」
はぁ、と重々しく溜息をついて、御剣が事情を説明しだした。
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