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□御剣さんに質問-02
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御剣さんへ質問!
Q03:トノサマンのコスプレをしてみたいとは思わないんですか?いっそトノサマンの格好で法廷に立ったらいいんじゃないですか?権力の象徴にピッタリじゃないですか(笑)
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「何だこの質問は?成歩堂」
質問があれば気軽にどうぞ〜って募集を掛けたら来たんだよ。初めての質問だから、よろしくね。
「よろしくも何も……何故私にトノサマンの質問をする?我々の年齢を鑑みてもらいたいものだ。そのような子供騙しな特撮モノなど今更」(棒読み)
今更なのは御剣の方だよ。しらばっくれるの下手だね。
「………分かった。では、真面目に答えよう。トノサマンのコスプレをしたいかどうかだな?……結論から言うと、コスプレには興味がない」
え?そうなの?てっきりノリノリ(死語)でやるのかと思ったんだけど。
「自分自身がトノサマンに扮してしまうと、彼のアクションシーンを見れないではないか」
…は?
「私は彼の信念や、アクションシーンに魅力を感じているのだよ。私自身がコスプレをしてしまうと、そういったものが見れない。故に楽しみを見いだせるとは思えない」
……はぁ。
「彼が悪に立ち向かい、そしてねじ伏せる場面をいちファンという立場から見て感動する。私がそういった格闘技に長けていればあるいは、と思うが…いや、その場合でもやはり自分の目で見て楽しめないからな…」(ぶつぶつ)
(何と戦うつもりなんだコイツは)じゃあ、御剣はコスプレに興味がないんだね。
「うム。見て楽しみたいのだよ」
でも、それと"法廷にトノサマンの格好で立つ"は、また別問題だよな?裁判で格闘技する必要はないんだし。
「この"トノサマンの格好で法廷に立ったらいい"だとかいう質問の事か?」
うん。
「1つ、異議を申し立てたい。トノサマンは権力の象徴ではない。どちらかというと正義の象徴だ」
うん。でも、裁判も正義であるのが大事だよね?そこんところはあんまり問題にならないと思うけど。
「そうだな。では、私の見解を述べよう。トノサマンの格好で法廷に立つ際、問題が2つある」
2つ?
「まず1つ。法廷に武器の類を持ち込むのは禁じられている。トノサマンスピアーのような長モノなどは真っ先に取り上げられるだろう」
……別になくてもいいんじゃない?
「フ。これだから素人は困る。トノサマンスピアーあってこそのトノサマンだ。君はシロップのかかっていないカキ氷を食べたいと思うか?」
(何だその例えは)……いや。
「そういう事だ。悪を滅するのに必要なトノサマンスピアーなくして、法廷で罪と対峙出来ない」
――…あんま聞きたくないけど、残り1つは?
「うム。その最後の1つこそ、一番重要な問題だ。私がトノサマンのコスプレをしたら…」
………したら?
「顔が見えなくなる」
え?
「トノサマンは着ぐるみに面…あの形状なら覆面か…を被った格好故に顔が見えない。だから、法廷に立っているのが検事・御剣怜侍本人か疑わしくなるのだよ」
お面、取ればいいじゃん。
「そうすると、もはやコスプレの定義から外れるとは思わんかね?」
………まぁ、確かに。
「以上の問題点から、法廷内でトノサマンのコスプレをする事は出来ない。ご期待に添えずすまないな」
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