「L ong M ein」
□「1:彼女」
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「名無しさん、なんであそこから逃げてきたんだ?」
そんな問いをされた。
数日前、わたしはスキャッグスを脱走した。
今までジークフリードに悪いようにされたことはない。
ただ一日に何回もドレスを着せ替えられて写真を撮られるくらいだった。
そんな日々を送っていたわたしはここが悪いところではないと信じきっていた。
子供たちが殺されていくあの惨状を見るまでは。
広い広いお屋敷を探索しようと歩いていたとき。
部屋から沢山の悲鳴が聞こえたのだ。
断末魔のような。
わたしは何事かと悲鳴が聞こえた部屋を覗きこんだ。