「L ong M ein」
□「1:彼女」
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「名無しさんさん、名無しさんさん」
自分を呼ぶ声にはっと意識がよみがえる。
目に見えたのは白い天井。
白い部屋。
鼻につくは、薬品のにおい。
「………っ…あっ」
この部屋は…あの場所に…似てる。
嗚咽が口からでる。
隣を見ると女性の人が心配そうに自分を見ている。
「大丈夫ですか?魘されていたようですが…」
いいにおいのするハンカチで顔の汗をぬぐってくれる。
そうだ、この人はモニカ…さんだ。
そう、ここは…ここはあそこじゃない。
わたしはジークフリード様のお人形じゃないんだ…。