「L ong M ein」

□「1:彼女」
1ページ/4ページ





「名無しさんさん、名無しさんさん」

自分を呼ぶ声にはっと意識がよみがえる。

目に見えたのは白い天井。
白い部屋。
鼻につくは、薬品のにおい。

「………っ…あっ」

この部屋は…あの場所に…似てる。

嗚咽が口からでる。
隣を見ると女性の人が心配そうに自分を見ている。

「大丈夫ですか?魘されていたようですが…」

いいにおいのするハンカチで顔の汗をぬぐってくれる。

そうだ、この人はモニカ…さんだ。


そう、ここは…ここはあそこじゃない。

わたしはジークフリード様のお人形じゃないんだ…。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ