「L ong M ein」
□「1:彼女」
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しばらくしてから、わたしはRedRavenとして働いてもらうと、カルロ…ここの最高責任者から聞かされた。
別段異論はなく、自分の目的も果たせそうなので快く返事をした。
真っ赤なフードコートを渡される。
これが“証”だと。
与えられた部屋に戻り、ベッドに腰をおろす。
うなされることは多々あるがいつまでも寝かせるわけにいかないとも言われた。
ここに居たければ働け…か。
腰まであるまばゆいばかりの金髪がさらりと音を立てる。
ー…ジークフリード様はこの髪を綺麗だ綺麗だと櫛で幾度もとかしていた。
…不快。
再度医務室へ行きハサミを借りる。
面倒だったのでじょきりじょきりとゴミ箱の前で切ってしまった。
モニカ秘書官は唖然としながらそれを見ていたが構わず切り進めた。
肩につくかつかないか、かなり切ったところで手を止める。
これからは、ジークフリード様のお人形ではなく、
RedRavenとしての名無しさん。