長編

□彼方を知らなければよかったのに
1ページ/17ページ

乱闘が一息つき僕はのんびりとホールでくつろいでいた。この前のタブー騒ぎがようやく終結し乱闘が無事再開されたばかりの事だった。
「リュカ〜悪いけど手伝ってくれないか?」
右目を隠した青年が真っ青になりながらホールに飛び込んできた。
「どうしたのクレイジーさん?」
僕が尋ねるとクレイジーが顔をしかめながらこういった。
「実は新技を考えて試し打ちしたら選手情報庫の中にはいちゃって・・・幸いにも本は焼けなかったけど本がめちゃくちゃになっちゃって・・・このままじゃマスターに大目玉なんだ!!一生のお願いだから手伝って!」
なんともクレイジーらしい理由だ。今日はもう乱闘もないし大丈夫だろうそう思ってこう言った。
「仕方ないな〜今回だけだよ。」
そういうとクレイジーは喜んでお礼を言うと走り去ってしまった。
「ありがと〜リュカじゃあ俺は選手データ―の修理言ってくるよ!!」
・・・いったいどんな技練習したのだろう?
そう思いながら資料庫に向かい始めた。
もしかしたらこれが僕の間違いだったのかもしれない。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ