dream
□ホームパーティ
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買い物かごの中には色とりどりのジュースやお菓子。
「他に買うものあったっけ?」
それらを眺めながらマカが私に問いかける。
「多分無いと思うよ。あとは大体キッドが用意してくれるらしいから」
「そっかぁ…さすがキッドだねっ」
そう言って感心するマカを見て、クスッと椿ちゃんが優しく微笑む。
今夜はみんなでホームパーティをする予定。
場所はもちろん死刑台邸。(広いから)
最近バタバタしていて、あまり全員で顔を合わすことが無かった。
だから息抜きもかねてホームパーティーをしようとブラック☆スターが提案したのだ。
…まぁ、本音は料理をたらふく食べるのが目的なんだろうけど。
「というか小春!最近どうなの?」
思い出したようにマカが聞いてきた。
「私も知りたいわ。小春ちゃん。」
微笑みながら椿も続ける。
二人とも目が輝いているが、なんのことを聞かれているのかさっぱり分からない。
「どうなのって…
…なんのこと?」
私が問いかけるとマカは呆れたようにため息をつく。
「キッドとだよ!上手くいってるの?」
身をのりだし、ふわりとツインテールが揺れる。
あぁ、キッドのことか…。
「う-ん…最近はちょっと話せてないかも…」
最近キッドは死神様から色んな任務を任されていて、あまり話せていない。
「少し…寂しいかなぁ。」
嘘。
実はすごい寂しい。
仕方ないって分かってるけど
私だけかな、こんな寂しいの。
しばらくして椿ちゃんが口を開いた。
「じゃあ、今日はたくさんキッドくんとお喋りしましょ。きっとキッドくんも寂しかったはずよ。」
にこにこしながら言う椿ちゃん。
「ありがとおぉ…っ」
さすが椿ちゃん…
心を読まれたみたいな感覚に陥る。
でも、そう言ってくれるとなんだかすごい安心するな。
「そうだよっ!頑張って小春!」
マカもガッツポーズを見せて応援してくれた。
「ありがとう、二人とも!」
二人に励まされてなんだか元気が出てきた。
「今夜は久しぶりにキッドとたくさんお喋りしよっ!」