とりっぷ!!

□1話            落ちてた。・・・落ちてた!?まぁ、似たようなもんだけどさ・・・。
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「あーっ、今週もナルト面白かったなぁ・・・」
そう言って時計を見る。時刻は、8時を過ぎていた

やばっ・・・遅刻しちゃうじゃん!

そう、思い、急いで家を出て、駅に到着する少し前で、私はトラックに車に轢かれた。

筈なのに、
何故か、私は、目が覚めた。

目を開けると、とてつもない速さで景色が変わっていくのが見えた。
「ッ!」
すごく気分が悪い、元々車酔いするほうなのに・・・

「目が覚めたか」
上からキレイなテノールの声が聞こえた

驚いて顔を上げると、お面を着けた、金髪の男の顔が見えた。

「名前は?」
「斉藤 愛未、です」
「何で、あんな所で倒れていたんだ」
「…分かりません」
「…まぁいい」
「あの・・・気分が悪いんで降ろしてくれませんか?」
「ここでか?」
「え?」
下を見ると、木の上を飛んでました
「落ちるぞ」
「…嘘です、絶対降ろさないでください」
「・・・落としてもいいか?」
「イヤァァァァ!!やめてぇぇぇ!!」

そう言ってしがみつく
なにやら、金髪さんの体が小刻みに揺れている。なにやら、笑っているようだ
失礼な!!こっちは、本気なのに・・・

しばらくすると、大きな建物が見えた、なんか…火影邸に似ているような・・・

中に入ると、とてもとても、五代目火影に似た女の人が、座っていました


「おぉ!孤空か!…その女は?」
「うわぁ・・・」
本物の綱手様だ‼美人だなー。

「あ、金髪さん、孤空っていうんだね!」
「落ちてた」
無視ですか・・・
…落ちてたって、酷くないか!?まぁ、似たようなもんだけどさ…
「そうか」
ちょっと!それで納得しちゃうの…!?

「面倒はお前がみろよ」
「は?」
「え!?」
「だって、私は忙しいからな!!面倒くさいしな!」

綱手様…。それが、本音ですよね。分かってます、私の扱いが酷い事なんて。

はぁ・・・知らない人(しかも、男!!)と、同じ家か・・・

「孤空、一緒に暮らすんだ、お面を外して、自己紹介ぐらいしろ」
「…御意」

そう言って、孤空さんはお面を外した
「うずまき ナルト」
「!?な・・・」
この世界では、マンガのNARUTOのことは黙っとくべきだよね・・・
「よ、よろしくね」

わぁぁぁぁ!!!あのナルトだよ!本物だよ!うん。やっぱしイケメンだね

でも、性格、原作と、全然違うじゃん!
捻くれてるよ!!

「話もまとまったことだし、持って帰れ」
「!?」

持って帰れとか、扱いが酷すぎるような・・・。

「行くぞ」
来る時のように抱えられた、って
「えー!?」
「うっせえな、どうした?」
「こ、これって…」
お姫様抱っこじゃんか!!
「んだよ、行くぞ」
ダンッ

「うぷ…っは、吐く・・・」
「汚ぇな…」
「だ、だって・・・」


           *



「おぉー!ここがナルトの家かぁ・・・!広ー!」
ナルトの家は原作で見るような、ボロボロのアパートじゃなかった
ナルトが言うには、時空間忍術で、ここだけ、別の場所らしい

「外からは見えねぇように出来てる」
「すごっ!」
「んじゃ、物、買いに行くぞ」
「はーい」
「変化!」
「え?何で?」
「色々と面倒だからな」

大人になったナルトの髪の色を黒色にして顔の線を消したような顔だ
かっこいいね、うん
流石イケメン


          *

「ねー、ナル「この姿の時はシュウと呼べよ?」
「?りょーかい」
「シュウ、私さ、あんまり服そこまで、こだわり無いんだけど・・・」
「じゃ、あの店入るか」
「う、うん」

「いらっしゃいませー」
よく見ると、店員さんの顔が赤いような・・・
まぁ、ナルト、イケメンだもんねー
性格、悪いけど、

「こいつに、似合いそうな服持って来い」
「え…。」
「かしこまりました!!」


「次はこれを・・・」
「は・・・はい・・・。」
こんなの趣味じゃないよー

店員さんの持っている服は、レースの付いたふりふりした服

「ねぇ、シュウ、自分で選んでもいい?」
「ん?まぁ、良いけど」

どれにしようかなー?
あ、これ、いいや、これにしよう!

ナルトのところ、行こうかな

「シュウ!」
「あと、これも」
「ありがとうございますっ」
「?なにしてるの?」
「妹さん、良かったですね、あんな素敵なセンスの良いお兄さんに服を選んでもらえて」

お、お兄さん・・・?
あ、ナルトの事かー

私、16歳でナルトは18歳の恰好してるもんね、変化だけど

「あはは」
取り敢えず笑って誤魔化しとこー

「愛未、帰るぞ」
「はーい」
「また来てくださいねー」

服選んでくれたんだ・・・
優しいところもあるんだ・・・!
さっきは心の中で「性格悪い」とか言ってごめんよ・・・


             *

「ただいまー」
「・・・」
ナルトは、黙っている

なんか、私だけとか、すっごい、恥ずかしいんだけど・・・!

「ナルトも言わなきゃ!」
「誰も居ないのにかか?」
「まぁ、確かにそうだけど、なんか寂しいでしょ?」
「・・・ただいま」
「おかえり!!」
「・・・バカじゃねえの?」

ナルトが鼻で笑う
なんか新鮮かも・・・!
「まぁ、バカってことは、否定できないけどさ…。」
「否定しろよ…」
「あ、それより、ナルト服ありがとね!!」
「別に、」
「店員さんが、センス良いって言ってたよー?」

顔を赤くしながらね!言わないけども!!
「まぁ、俺だしな」
「なにそれ・・・。」
そんな自信どこから湧いてくるんだろうか・・・?真剣に!

「ふと、気になったんだけどさ、お金とか大丈夫なの・・・?」
「余裕。」
「えぇ!?その歳で!?」
まさか、麻薬のような危険な仕事にでも…?「まぁ、暗部総隊長だしな」
「!!お偉いさん!?」
「ま、そうなるな」
ナルトが意地悪く笑う
「!」
なんか、さまになってた。
イケメンは、何しても似合うもんなんだね。うん。


         *

そうこうしている内に、外が大分、暗くなってきていた

「そろそろ夕飯だねー♪」
そう言って、冷蔵庫を開けるが、何もなかった
「ナ、ナルト…?」
「中身は?」
「滅多に家に帰ってなかったからな、」
「・・・買いに行くよ」
「・・・おう」


            *

買いに来たのは、良いんだけれども・・・
「うわぁ…」
目の前で繰り広げられる、セール品を巡っての、元くのいちのおばさん方の死闘

横に居る『シュウ』に変化した、ナルトを見れば、驚いてない様だ。

そういえば、ナルト達は、下忍の時、任務であったような・・・。

「し、シュウ…」
「お前、あの中行って来い」
いきなり、ナルトにとんでもない言葉を、言われたような…
「はい?」
聞き間違いだよね、うん
「行って来い」
「い、いやだ「行くよな?」
「・・・」
「行くよな?」
「は、はい」
結局ナルトの怖さに負けて、あの中に行く羽目に…。
「うぅ…」


           *
「これだけかよ」
ナルトが、呆れたように言う
「ま、別にいいけど」
「いいの!?」
「じゃ、買いに行くか」
「え、どこに?」
「少し、高くなるけど」
「すいません…」

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