ハートのクイーンのお遊び

□豪快に行くぜ!
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1話『宇宙海賊現る』

レジェント大戦から数年たった

「あ〜感じちゃった、感じちゃった!!」

鳥型のロボットのナビィが騒ぐ

「どうしたの?ナビィ?」
「地球だよ、宇宙最大のお宝だよ」

そう言って騒ぐナビィ

「うちゅうさいだいのおたから〜?」

首を傾げるリリィ
ハカセは機械を操作してモニターに地球を映し出した

「うわ〜」
「なんて美しい星でしょう。人々が住みやすそうです」
「あお〜い、きれいだなぁ」

それぞれ地球の感想を言う

「アイムとリリィらしい感想ね、あたしにはでっかい宝石にしか見えないよ」
「ルカはすぐそれだ」

呆れたように言うハカセ
その時ジョーが下から上がってきた

「そんなことはどうでもいい、俺たちの獲物はあの星にある
宇宙最大のお宝だ」
「すましちゃって、ジョーだって内心ワクワクしてるくせに」
「でもほんとにこんな田舎の星にあるの?
宇宙の全てと同じ価値のあるお宝なんでしょう?」
「あるに決まってるだろう」

今までレンジャーキーをいじっていたこの船のキャプテン、マーベラスが喋る

皆、マーベラスの言葉に笑顔で頷く
リリィはジッとモニターを見ている

「どうした、チビ」
「・・・・・くる」

ジッとモニターを見ながら呟いた
その瞬間警報音が鳴り響いた
ルカが機械をいじるがエラー音は止まらない

「あ〜もう、ハカセ!」

ルカはイライラしながらハカセを呼ぶ
ハカセは呆れながらはいはいと返事をした
ハカセが機械を操作すると一発でモニターに出た
見るとザンギャクの戦艦が目の前にたくさんいた

「あれは!?ザンギャックの戦艦、まずいよ見つかっちゃった!」

ハカセはそう言うとルカの後ろに隠れた

「どうする、マーベラス下手に関わると面倒だぞ」
「上手く関わればい」

そう言ってマーベラスはレンジャーキーを出した

「やっぱりそっち」
「それが海賊ってもんだろ
おいチビ、捕まってろよ!」

そうマーベラスが言うとむっとした顔でマーベラスに近づき、足を思いっきり踏みつけた

「いてぇ!!何しやがる、チビ!!!」
「チビチビいうな、ぼくにはリリィっていうちゃんとしたなまえがあるもん」
「チビはチビだ、ガキ!」
「ガキでもない!」

そう言うとリリィはマーベラスのスネを思いっきり蹴っ飛ばした

「いっ・・・このガキ!」

マーベラスはリリィを捕まえようとするがリリィはそれを避けた

「避けんなチビ!」
「やだよ」

そう言ってマーベラスに向けて舌を出した

「ガキ・・・」
「はぁ・・・いいから行くぞ」

ため息をつきながらマーベラスの服を掴みジョーは言った

「これじゃあ、どっちが子供かわかんないわね」

ハカセはうんうんと頷いた

「リリィちゃん、マーベラスさんを蹴っ飛ばしてはいけませんよ」

その言葉にシュンとするリリィ

「ごめんなさい・・・」
「謝るのは私ではなくマーベラスさんにですよ」

アイムがそう言うとリリィはチラッとマーベラスを見た

「あとで謝りましょうね」
「うん・・・」

リリィは小さく頷いた

「アイム、行くよ!!」
「はい!!リリィちゃん、行ってきますね」
「いってらっしゃい・・・」

3人はリリィに見送られながら出て行った

「リリィ、どっかに掴まってなきゃ怪我しちゃうよ」

そう、ナビィが言うとリリィは頷いて柱にギュッとしがみついた
しばらく揺れていたがそれもおさまる
皆が戻って来たのを確認すると、マーベラスの下に駆け寄った

「・・・・・ごめんなさい」

リリィは俯きながら謝った
マーベラスは一瞬驚いた顔をしたが小さく笑ってリリィの頭を撫でた

「俺も悪かったな」

と言ってリリィを抱き上げた
リリィは頷いてニコっと笑った
その様子を見ていた周りも楽しそうに笑った
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