イナズマイレブン(漫画版)

□限界をぶちやぶれ!!
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今日は尾刈斗中との試合日。雷門中サッカー部は試合前の最後の練習をしていた。


「パスだ!! 豪炎寺――っ!!」


半田真一がゴール前にいる豪炎寺修也にボールを送る。それを受け取った豪炎寺はボールと共に自らも回転しながら飛ぶ。


「ファイアトルネード!!」


炎をまとったボールはそのままゴールに入った。それと同時に歓声が上がった。


「お――っ! さすが豪炎寺ー!!」

「よしっ! 次は瑞貴だ!」


半田は次に井上瑞貴へパスをする。瑞貴はボールを高く上げ、自らも飛ぶと回転してボールに光を集める。


「シューティングアロー!!」


流星の矢が一直線にゴールへ突き刺さった。豪炎寺と同じように歓声も上がる。


「スゲーぞ瑞貴――っ!!」


練習でも格の違う二人はチームにも大きな影響を与えている。


「瑞貴! その調子で試合に勝とうぜ!」

「もっちろん! 守もゴールは任せたよ!」


円堂守と瑞貴はお互いの拳をコンッとぶつける。


「フッ。悔しいが、やはりお前は天才プレーヤーで、豪炎寺は天才FWだな……」


そう呟いたのは染岡竜吾だ。円堂と瑞貴はその呟きに気づくと、円堂は染岡の背をバンバン叩き、瑞貴は肩をポンポンと叩く。


「何ショボイこと言ってんだよ染岡ー!!」

「そうだよ。竜吾だって雷門中の大事なFWじゃない!」

「……円堂、瑞貴。」

「さっ。試合前にもう一度練習しよ」

「オウッ!」


瑞貴と染岡が一緒にグラウンドへ向かう。円堂はそれを見つめていると、風丸一郎太がその様子に気づいた。


「円堂、どうしたんだ?」

「あっ、いや……。瑞貴もだいぶ副キャプテンらしくなったなぁって」

「そうだな。お前がゴーストロックの対策特訓をしている間も、瑞貴はオレたちの特訓にも付き合ってくれたし」


瑞貴は円堂が特訓を成功させることを信じていた。だからこそ、持ち前の明るさでチームを支えていたのだ。


「――なるほど。さすが帝国から1点ずつ奪ったというストライカーとプレーヤー。豪炎寺修也、井上瑞貴、やはりお前たちは徹底マークが必要のようですね」


突如響いた第三者の声。雷門中サッカー部が振り向くと、そこには不気味な霧に包まれた尾刈斗中サッカー部だった。


「来たな、尾刈斗中」

「相変わらず不気味な登場の仕方だ……」


円堂とは反対に瑞貴は顔を青ざめた。
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