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□グルメカジノの真相?
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グルメカジノの地下に存在するモニター監視室
ここでは、カジノ内に設置されている数100台のカメラから送られて来た情報が1ヶ所に集められ、不正行為や不審者の監視、VIPルームへの案内が妥当な客の見定め、更には新規で訪れた客、ブラックリストに載っている客の有無の確認など、様々な作業が同時進行で行われている。
監視室の責任者が小休憩から戻り、モニターを眺めながら「どうだ?何かあったか?」と作業員に尋ねた。
「は。先程、美食四天王ココの来場を確認しました」
「ほう、四天王と言えば、一食に8桁支払うなんてのもザラだと聞いたことがあるな。賭けっぷりはどうだ?」
新規の上客の予感に責任者が嬉しそうにそう問えば、作業員は「それが…」と言い淀んだ。
「どうした?」
「…はい、ええと…」
彼は見た。
来場と同時にすぐさま女性達に囲まれた彼が、慌てふためきながら戸惑う様を
更にその存在に気付いたグルメガールに大量に押し掛けられてしまい、タキシードのボタンは引きちぎられ、ターバンもほどけ、最終的には彼女たちの勢いに押されてそのまま退場して行った様を
彼はモニター越しにつぶさに見ていたのだ。
音声マイクの焦点を当てる必要もない、彼は終始「やめてくれ!ボクに触らないで!」と叫んでいた
「おい、なんだ、報告しろ!」
「っ!すみません!」
報告しろと言われても、あの惨状をどう報告すれば良いのか…。
彼は少し悩んだ結果「四天王ココは何もせずにすぐ帰っていきました」とだけ報告した。
「どういう事だ?本当に四天王ココだっのか?」
「はい。それは間違いありません。…ええと、どうしましょう?」
責任者の男は拍子抜けの結果に舌打ちをしながらも、一応「顧客リストだけは作っとけ」と指示を出した。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
顧客リストNo.2948561
ネーム:四天王ココ
来場回数:1
ゲーム歴:0
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最初にカジノに来ていた時、ゲーム歴ゼロの理由が明記されていなかったのは、紳士的配慮が成されたためと推測したのは私だけでしょうか?
という訳で、なかなか単独行動出来ないココさんでした
グルメカジノで、実は一番嬉しそうだった彼の笑顔の理由が「トリコ達と一緒なら今度こそゲームできる!」だったら笑えます。
…他に理由が思い付かれた方、ぜひ私にその発想力を分けてください。