IGO大学体育会美食道部

□弥生の作戦会議
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※以前拍手に一瞬だけ置いていた小話です。
亜弥とココがこたつでミカンを食べながらしょうもない話をしています。
ヤマもオチもありません。



(台詞のみ)




「抜き組み手のシーズンですね」

「そうだね」

「私、思うんですけど」

「うん」

「不公平だと思うんです」

「何がだい?」

「だって、今回はトリコさんとゼブラさんと、2人いるじゃないですか」

「そうだね」

「そうなると、相手をする人達はココさんの時より疲れちゃうと思うんですよね」

「なるほど」

「しかも、2人いるって事は順番にやる訳ですよね?そうなると後から挑戦する方は益々不公平じゃないですか」

「まぁ、あの2人なら競って先にやりたがるだろうけどね」

「た、確かに…」

「よし」

「はい?」

「これは作戦会議だな」

「お〜。良いですね〜。サニー君も呼びます?」

「まさか」

「あ、やっぱり」

「恐らく、どういう形になるかは当日の会長次第だから、きっと色んな意味で楽しい事になるとは思う」

「…はは、そうですね」

「ただ、その選択肢をある程度事前に確認しておく事は無意味にはならないだろう」

「確かに」

「ボクは、同時進行になると思うな」

「え?」

「あの2人の性格からしてそれが一番スムーズな進行になるはずだ」

「あぁ〜確かに。あの2人ならどっちから始めるかで既に組手が始まりそうですもんね」

「となると」

「となると?」

「人数が必要になるな」

「そうですね。どうするんでしょう?」


「今までお越し願えなかった歴代の先輩方に集結して頂く事になるかな?節乃食堂の次郎さんとか」

「いやいやいやいや!他にもOBいるでしょう!?あのおじいちゃんに組手なんかさせられませんって!何かあったらどうするんですか?」

「何かあるのはトリコ達かもしれないよ?」

「え?」

「次郎さんは、会長に次ぐ実力者だ」

「え…ぇえ!?」

「現役時代は、全国大会初戦から決勝まで全てKO…ノックアウトで圧勝して、ついた渾名が『ノッキングマスター次郎』」

「…み、見えない」

「はは。ウソかホントか、試合開始の合図と同時に彼の姿が2倍にも3倍にも大きく見えるようにらしいよ」

「へぇ〜」

「ボクも一度お手合わせ願いたいな」

「…マジですか。」

「とにかく、1本目を会長と次郎さんにお願いして…2、3本目はボクとマンサム監督かな?」

「ココさん、連戦するんですか?」

「2連戦くらいはなんでもないよ」

「はぁ〜」

「それから、与作先生と鉄平だな」

「お〜。与作先生が戦うの初めてですね」

「彼も強いよ。ボクでもきっと歯が立たないはずだ」

「いやぁ、果てしない世界ですね」

「茂松副会長に、愚衛門さん、後は誰かな?」

「…なんかリーゼント率高いですね」

「そうだね」

「とにかく、そのメンバーで回しながら同時進行で進めていくと」

「今のところその可能性が高いかな?」

「それでもまだ不公正な気がしますけどね」

「そんな事言って良いの?」

「?」

「来年はサニーと君の番だ」

「…あ」

「2人同時進行で、歴代の面々が集結するんだろうな」

「…そ、そんなぁ〜」

「でもそうしないと不公平なんだろう?」

「いや、まぁ、なんというか…」

「大丈夫だよ」

「…(疑いの目)」

「基本的に、抜き組手は10人から50人までの間で自由に選べるんだからね」

え?

「まぁ、トリコ達はあの性格だからまず50人だろうけど、女子部員は上限30人…だったかな?」


「…」

「トリコからは…その様子だと相変わらず聞いてないみたいだね」

「…明日、ボコボコにしてきます」

「うん、頑張って。手当ては任せてね」


「…返り討ち確定デスカ」


「うん、実に有意義な作戦会議だったね」



(おしまい)

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